アップル(Apple)のEVの未来はテスラ(Tesla)の脅威か?
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- EVをどのくらい安く購入できそうかを計算する際、考慮すべき要素は多い。
- 政府による税控除などの制度が新たに設けられ、今、この計算が多くの購入者にとって意味あるものとなっている。
- 購入価格の次に重要なのが、充電にかかるコストだ。
電気自動車(EV)への買い替え、あるいは追加購入を考えているのであれば、覚えておくべき節約の方法がある。それからいくつかのコストも。
年始から、EVのお得なキャンペーンや値引きが盛りだくさんだ。さらにEVを対象とした新しい税控除も、高額なEVの購入を一部負担してくれる。だが、購入価格(12月の平均価格は6万1448ドル[約800万円]だった)以外にも、考えるべきことがある、と車の価格サイト、ケリー・ブルー・ブック(Kelley Blue Book)は述べている。
専門家らによると、EV購入者が考えるべきことは、政府や州からのEV補助金から、充電とガソリンの価格の比較、家庭用充電器の設置費用に至るまで山ほどある。EVは、ガソリン車に比べて定期的なメンテナンスは少なくて済むとされる一方、テクノロジーが駆使されていることを考えると、修理代が高く付く可能性もある。
長い目で見て、EVはお得なのか。 計算の際に考慮すべきポイントは、以下の3つだ。
購入価格
アメリカの新しいEV税控除は、インフレ抑制法案(IRS:Inflation Reduction Act)の下、EVの初期費用を軽減してくれるが、注文する前に対象になるかどうかを知ることが重要だ。
今現在、対象となる新車のEVは7500ドル(約97万円)の税控除を受けることができる。アメリカ財務省は3月に控除の対象となる車両について、追加のガイダンスを発表する予定で、現在は対象となっている車両が除外される可能性もある。
そのため車購入のエキスパートたちは、アメリカのEV税控除を最大限活用したければ、今が買いだと口を揃える。
充電と給油のコスト比較
EVを安く購入するにあたって考慮すべきことには、バッテリー駆動車が本当に燃料費の節約になるのか、ということがある。
ガソリンがまだ安く、自動車メーカーがエンジンを改良して燃費を向上させた頃には、EVは一般消費者にはあまり売れなかった。しかし2022年は、その状況が変わった。ガソリンの価格が過去最高になったからだ。
エドモンズ・ドットコム(Edmunds.com)が、独自にコストを分析したところ、電気代はガソリンに比べて安定はしているが、キロワット時あたりの平均支払額は州によって大きく異なることが分かった。最安値は、アラバマ州の約0.10ドル(約13円)/キロワット時。カリフォルニア州は、EVが普及しているが、平均支払額は約0.23ドル(約30円)/キロワット時だとエドモンズは伝えている(州別の平均額一覧はこちら)。
今現在、大半の公共充電ステーションはガソリン・スタンドよりもはるかに安い。そして車種によっては、まだ無料というところも多い。
自宅での充電について
大半のEVオーナーにとって、主な充電場所は自宅であり、大半のEVには、アメリカで標準的な110ボルトの家庭用コンセントにつなぐことができる充電コードが付属している。だが付属のコードでは、一度に多くの電力を供給することができず、レベル2の高電圧充電器に比べて、時間もかなりかかる。
レベル2の家庭用充電器の設置費用がかなり高額になるため、EV購入費用の一部として考えるべきだと専門家は述べている。
設置にまず必要なのが、240ボルトのコンセント。すでに240ボルトのコンセントがある住宅であれば、200ドルから1000ドル(約2万6000円から13万円)でレベル2の充電器を購入すればよいが、これは設置費用は含まれていないとエドモンズは伝えている。設置には別途約1000ドルが、人件費などに応じてかかることになる。