インポッシブル・フーズのCEOピーター・マクギネス氏。
Impossible Foods
- 植物由来の代替肉を手掛けるインポッシブル・フーズ(Impossible Foods)は、従業員の20%をレイオフするとブルームバーグが報じた。
- 同社は2022年の終わりから希望退職も募っていた。
- 代替肉の売り上げが低迷する中、インポッシブル・フーズが従業員を削減するのはここ1年で3度目だ。
インポッシブル・フーズはここ1年で3度目のレイオフを準備している。
同社は従業員の20%を削減する計画だとブルームバーグが1月30日(現地時間)、匿名の情報源をもとに報じた。同社の従業員数は約700人だ。
人員を削減するため、同社は2022年の終わりから希望退職も募っていたとブルームバーグは伝えている。
Insiderはインポッシブル・フーズの広報担当者にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
同社は3カ月前の2022年10月にも従業員の6%をレイオフしている。CEOのピーター・マクギネス(Peter McGuinness)氏は当時、人員削減は会社が「急成長を続ける」ための組織再編の一環だと従業員宛てのメッセージの中で説明していた。
2022年1月には「15人以下」の従業員を解雇したとブルームバーグが当時、報じている。
ここ1年、インポッシブル・フーズでは組織改革が続いている。複数の幹部が会社を離れ、創業者で元CEOのパット・ブラウン(Pat Brown)氏は春まで休職している。ブラウン氏は2022年4月にCEOを退任した。
ブラウン氏の後任のマクギネス氏は、ブランドにもっとマーケティング力を持たせようと取り組んでいる。
植物由来の代替肉の売り上げはここ数カ月伸び悩んでいて、アナリストたちは代替肉の先行きを疑問視している。植物由来の代替肉は「一時的なブーム」とするブルームバーグ・ビジネスウィークの記事に反論すべく、インポッシブル・フーズは2023年1月、ニューヨーク・タイムズに全面広告を打った。
ただ、マクギネス氏はインポッシブル・フーズが課題に直面していることを認めている。アメリカの消費者の半数以上はインポッシブル・フーズというブランド名を聞いたことすらなく、食料品店はインポッシブル・フーズの商品を必ずしも望ましい場所に並べてはくれないとマクギネス氏はタイム誌に語っている。