副業は、やりたいことに挑戦し、副収入を得るのに適した方法だ。
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- 不況の到来が予想される中、副収入を得る方法を探している人もいるだろう。
- その方法のひとつが副業だ。始めるのに費用がほとんどかからないものも多い。
- 低コストで副収入を得ることができた、実際の副業の例を5つ紹介する。
低コストの副業は、不景気に備えて副収入を得るのにうってつけの方法だ
今は起業するのに適した時期だ。
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まもなく不況に転じるおそれがある今、専門家たちは貯えを増やすことを推奨している。このアドバイスを受けて、追加の収入源を見つけたいと考える人も多いだろう。
副業を始めることは、副収入を得るのにうってつけの方法だと、実際に起業した人たちはInsiderに語っている。さらに最近では、コストゼロで立ち上げられるビジネスが多く、規模を拡大するためにも安上がりな選択肢がある。
カーネギーメロン大学の起業学教授で関連した研究施設の統括責任者を務めるデイブ・モーヒニー(Dave Mawhinney)は以前Insiderに、「初期段階で必要な資金は、過去最低水準になっている。だから、自分でビジネスを興せる人は、景気や状況を問わず、いますぐ起業することが可能だ」と語った。
さらに、ソーシャルメディアやオンラインマーケットプレイスといったデジタル技術のおかげで、現在の開業コストは一層下がっていると、モーヒニーは指摘する。
以下では、ブログ運営から古着販売まで、お金をほとんど、あるいはまったくかけずに始められる5つの副業と、それらを実際に立ち上げた当事者たちのアドバイスを紹介する。
1. ブログ
ブロガーであり起業家でもあるトーリ・ダンラップ。
Courtesy of Her First $100K
Insiderがインタビューした複数の起業家たちによれば、ブログは、自分が詳しいトピックについて語ったり、ブランドを構築したり、お金を稼いだり、ビジネスチャンスを見つけたりする手段になったという。
たとえば、トーリ・ダンラップ(Tori Dunlap)は2016年にブログを開設し、2019年にファイナンシャルアドバイスのプラットフォーム「Her First $100K」としてリブランディングした。現在、同氏のビジネスにはティックトック(TikTok)とインスタグラム(Instagram)を合わせて300万人近いフォロワーがいる。
「もともとは副業として始めた」もので、最初にウェブサイトのホスティングとドメイン名の取得に40ドルを費やしたとダンラップは話す。
「外部のベンチャーキャピタルはいない。広告費も払ったことがない」
たったそれだけの開業コストで、ダンラップのブランドの売上高は、2022年に400万ドルを超え、ポッドキャストを始めたり、書籍がヒットしたりと、事業の規模を拡大している。
2. ユーザー生成型コンテンツ
ユーザー生成コンテンツを仕事にするジゼル・ゴンザレス。
Courtesy of González.
ジゼル・ゴンザレス(Giselle González)は、2022年3月にユーザー生成コンテンツ(User-generated contents)に力を入れ始めた。母親であるゴンザレスは、在宅でフレキシブルな時間で働ける方法を探していた。当時はインフルエンサーではなく、大規模なオンラインプラットフォームも持っていなかったが、自身が愛用していた製品に関するコンテンツを積極的に作成し始めた。
「多くのフォロワーを持たなくても、インフルエンサーでなくても、ブランドのためにコンテンツを作成することはできると気づいて、そこに力を入れ始めた」とゴンザレスは言う。
ゴンザレスは、自身のソーシャルメディアのページ向けに、ヘアケア製品のレビュー動画の作成を開始し、それが愛用していたブランドとのパートナーシップにつながった。現在では、他の企業のためにコンテンツを作成することで、月に5000ドルの収入を得ている。
ゴンザレスにとって、ユーザー生成コンテンツは低コストなオプションだったという。スマートフォンと、動画編集アプリ「InShot」、そしてコンテンツを投稿するソーシャルメディアのページがあればいいからだ。コンテンツ制作のビジネスが成長すれば、必要に応じて、三脚や照明、バックドロップなど、デジタルコンテンツ用のツールを買い足すこともできる。
3. バーチャルアシスタント
バーチャルアシスタントとして活動するビビアン・ガーセル。
courtesy of Garcell
ビビアン・ガーセル(Vivian Garcell)は、2017年からバーチャルアシスタントとして活動している。会社勤めをしながら、副業としてフリーランスの仕事を始めた。よりフレキシブルな時間で働きたいと考えた同氏は、フリーランス業が軌道に乗ってきたころ、フルタイムのバーチャルアシスタントに転身した。
「会社勤めの経験やトレーニングで身につけたことをフリーランスに生かし、より価値の高いものを提供したいと考えた」とガーセルは言う。
ブランドを立ち上げる際に、機材を購入したり講座を受講したりすることはなかったので、起業にかかったコストは実質ゼロだ。資料によると、彼女は現在、年間14万ドルを超える売り上げを得ている。
4. 転売
転売を仕事にするモナ・メヒア。
Mona Mejia
ビンテージ市場の人気は高まる一方だ。クローゼットに眠っている、あまり着ていない服や未着用の服を収入に変えることも副業になる。
44歳のモナ・メヒア(Mona Mejia)は2021年、フリマアプリ「ポッシュマーク(Poshmark)」を利用して、衣類や家庭用品、おもちゃを転売することで73万5000ドルを稼いだ。
メヒアは以前Insiderに、ビジネスに初期投資はせず、自宅クローゼットにある服を売っていたと語っている。最初に売れた品は36ドルのドレスで、11時間で買い手がついた。
やがて、インスタグラム、ティックトック、フェイスブック(Facebook)を通じたライブストリームでの販売を開始したところ、ビジネスが軌道に乗り始めた。
5. 電子書籍
起業家で電子書籍の著者でもあるブリ・バックス。
courtesy of Bucks
ブリ・バックス(Bri Bucks)はサロン経営者で、ビジネスコーチでもある。2018年に夫を亡くしたときに、収入を増やす方法を考え始めたという。
最初の副業は、他の起業家向けに書いた、事業の信用に関する電子書籍をリリースすることだった。
「デジタル製品なので、一度作ってしまえば、マーケティング以外のことは何もしなくていいので楽だった」とバックスは言う。
しかも、非常に低コストな試みでもあった。
「作成にお金はかかっていない。(デザインツールの)『Canva(キャンバ)』のテンプレートを使い、ソーシャルメディアを使って宣伝した」とバックスは話す。
電子書籍は、受動的な収益を得られるだけでなく、顧客やビジネスチャンスを見つけるための販促資料としても役立つと、起業経験者たちはInsiderに語っている。