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チーズバーガーやステーキもますます高く… アメリカで「牛」が不足している

チーズバーガー

Mina Abodahab/500px/Getty Images

  • アメリカ農務省によると、アメリカの牛の数は2022年に3%減少し、肉牛は1962年以来、最低水準まで減少した。
  • 供給量の減少によって、ハンバーガーやステーキといった食べ物の値段も上がりそうだ。
  • 「この先2年または3年は価格上昇が市場のテーマとなるだろう」とアナリストは話している。

アメリカで牛の数が減っている —— ハンバーガーから高級ステーキまで、アメリカ人は牛肉を使った商品の値上がりに備えた方がいい。

アメリカ農務省が1月31日に公表した最新のレポートによると、アメリカの牛の数は2022年、3%減って8930万頭だった。

乳牛の数はやや増えた一方で、肉牛の数は4%減って2900万頭弱と1962年に調査が始まって以来、最低水準となった。

農業ストラテジストは、牛の数が減ったのはアメリカの平原地帯で長引いている干ばつのせいだと見ている。干ばつのせいで飼料の供給が減り、農家の飼育数の減少につながった。

ロシアによるウクライナ侵攻によって、いわゆる「ヨーロッパの穀倉地帯」からの供給がストップした —— その後、供給量は侵攻前の水準に戻ったが —— ことで、2022年には小麦トウモロコシの先物価格も急騰した。

アメリカの牛の減少は飲食店や家庭にも影響を及ぼすだろう。供給量が減ることで牛肉の値上がりが進み、ハンバーガーやステーキを買う消費者に価格転嫁されるからだ。

「1月31日のレポートは、肉牛の数がここ数年に比べて『少ない』というだけでなく、統計史上最も少なくなっていることを明確にした。これは厳しい現実を突きつけるとともに、牛肉市場を高騰させる要因になるだろう」とDTNの家畜アナリスト、シャイル・スチュワート(ShayLe Stewart)氏は指摘した。

その上で「強い需要の中で供給が逼迫しているため価格は上昇傾向で、市場が大幅に回復するまでこの先2年または3年は価格上昇が市場のテーマとなるだろう」とスチュワート氏は付け加えた。

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