北朝鮮の金正恩総書記。2022年12月30日、平壌で。
Korean Central News Agency/Korea News Service via AP
- 北朝鮮は2022年、ウクライナ東部のロシア占領地域への支援に関心を示していた。
- デイリーNKが以前報じたところによると、当時は800人から1000人の労働者が募集されていた。
- しかし、戦争が長引き、その先行きが不透明なため、北朝鮮は労働者の派遣を一旦凍結している。
北朝鮮は、ウクライナ東部のロシア占領地域を支援するために労働者を送り込むのを遅らせている。これはウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に最も近いこの同盟国でさえ、戦争の行方に懐疑的になっていることを示唆している。
AP通信によると、2022年9月には、北朝鮮の大使はロシア占領地域に建設労働者を送ることに関心を示していた。デイリーNKによると、これらの計画はさらに具体化し、北朝鮮当局は800人から1000人の労働者を募集し、11月初旬までに派遣する計画だったという。
しかし、ロシアとウクライナの戦争が12カ月目に突入したことで、北朝鮮は「危険地帯」への派遣を控えていると、北朝鮮の関係者がデイリーNKに語った。
「ロシアが戦争を早く終わらせ、占領地を拡大すれば労働者を急送するつもりだったが、この戦争は思ったほどうまく進んでいない」
この関係者は、戦争が終結すれば労働者が派遣されると考えているが、現状では「派遣できるほど状況は良くない」と述べた。
デイリーNKによると、彼は「我が国(北朝鮮)でさえ、お金を稼ぐために国民に危険地帯を走り回らせることはできない。その現金がいかに重要であっても」と述べている。
プーチン大統領の側近から最も強力な同盟国に至るまで、この戦争に対する支持は失速している。
政府高官と接触のあるロシアの億万長者は12月、ワシントンポストに対して「彼の周りの人々の間には大きな不満がある」と語った。
「彼は明らかに何をすべきかが分かっていない」
中国の習近平国家主席は12月に行われたプーチンとのテレビ会議で、ロシアへの支援を再確認したが、「複雑でかなり議論の多い国際情勢」であることは認めている。
元NATO連合軍最高司令官のジェームズ・スタブリディス(James Stavridis)は1月、MSNBCに対し、ロシアが約10万人の死傷者を出したと推定され、プーチンは「人員を確保しようと躍起になっている」と述べた。
「プーチンは何でも受け入れるだろう。彼にとってこの戦いがいかに困難になっているかの表れだ」