投資を始めたいけど、どうすれば…? そんな20代に専門家が教える5つの投資術

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「複利効果」のためスタートが遅れると長期的な影響があるからだ。

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  • 20代で初めて投資をするとなれば、どこから始めればいいのかわからないものだ。
  • まずはリサーチをし、その後は投資を自動化して楽に続けることをファイナンシャルプランナーは勧める。
  • さらに推奨されるのは、できる限り早く始めること、そしてシンプルを貫くことだ。

ここ数年、投資はメディアで大いに取り上げられ、友人、同僚、家族の間でもよく話されるようになった。コロナ禍の間、経済はやがて回復を見せ、暗号資産に関心を持つ人が増え、現在の個人投資家人口のうち15%以上がこの期間に初めての投資に踏み出している。

しかし、ある年代の人々、1997年から2012年の間に生まれたいわゆるZ世代は投資を急がなかった。GOBankingRatesの調査によると、調査に参加したZ世代のうち34%は投資経験がいっさいなく、62%が自分の家計状況には専門家の助言が必要だと回答した。

そこで本記事は、まだ投資をしたことがない人のために、5人のファイナンシャルアドバイザーが教える投資の始め方を紹介する。

1. 投資を自動化する

ファイナンシャルプランナーのアダム・シェーラー氏によると、投資において考慮すべき重要なポイントは一貫性である。そこで彼は自動定期積み立てシステムの構築を勧める。これは字面ほど難しいものではない。ほとんどのネット銀行やネット証券サービスでは、光熱費の自動引き落としなどと同じような形で投資口座への自動定期入金を設定することができる。

この方法には、ドルコスト平均法と呼ばれる投資戦略を実施できるという利点もある。これは市場の浮き沈みに関係なく定期的に同じ金額を金融商品の購入に充てるというものだ。これにより「市場のタイミングを測る」、つまり市場が落ち込んでいくときに資金を引き揚げて上がりそうなときに投入したくなる衝動に抗える。市場のタイミングを測ろうとすべきなのはプロだけであり、彼らにとってさえそれは極めて難しいことなのだ。

「給料の一部を投資口座に振り替えるにせよ、アプリで定期積み立て投資をするにせよ、プロセスを簡単にすることが鍵だ」とシェーラー氏は言う。

2. シンプルを心がける

ファイナンシャルプランナーのジョセフ・ファヴォリート氏は、投資の世界に初めて飛び込むのならシンプルな戦略を貫くのが一番だと言う。

「金融業界は、個人年金保険、ESGファンド、株価連動型の譲渡性預金といった新種商品で投資家の恐怖心やその他の感情を常に利用しようとしている。これらはすべて、同じ投資対象を買わせるのにより多くの料金を払わせ、幻想を抱かせて気分をよくするだけの手段だ」と、ファヴォリート氏は語る。

「だから、できる限り、運用コストが低く株価や債券の指数に連動するインデックスファンドを中心にポートフォリオを組むと良いだろう。昔ながらのインデックスファンドだけを買えば、安定したパフォーマンスと多様な市場への投資機会を獲得できる」

3. 時間をかけて学ぶ 

早く投資を始めたいと気持ちが急いでも、自分が理解しているものにだけ投資することをファイナンシャルプランナーのジェイ・ジグモント氏は勧める。

「投資を始める前に、時間をかけて投資について学んでほしい。プロの認定ファイナンシャルプランナーと一緒に学んでもいいし、独学も可能だ。いずれにしても、投資商品を購入する前に、それについてきちんと理解する必要がある」

シェーラー氏は、投資プラットフォーム、口座、ファンドに伴うコストについてもじっくり調べるべきだと言う。「これらは投資による利益全体の足を引っ張りかねず、それが資産計画における目標達成の可能性を引き下げてしまうこともある」

4. できるだけ早く始める

十分な調査をして準備が整ったと感じたら、次はできるだけ早く始めることをファイナンシャルプランナーのジェイ・カラモートポロス氏は勧める。スタートが遅れると長期的な影響があるからだ。

これは、利息に利息がつく複利効果のためである。投資している期間が長ければ長いほど多くの複利がつき、2〜3年でも大きな違いを生む。

「若いうちやキャリアの早い段階で投資や貯蓄を行うことは、長期的な貯金額や退職後の備えに大きく影響する。今すぐ始めれば、人生の後半になって遅れを取り戻す必要がなくなるだろう」

5. 投資を分散する

初心者が知っておくべき5つめの投資術としてファイナンシャルプランナーのジェイソン・フィールド氏が教えるのは、投資する資産にうまく多様性を持たせることである。これは分散投資と呼ばれる。

1つのかごにすべての卵を入れておかないほうがいいように(かごを落としたら大変だ)、同じ株式、同じ市場にすべてのお金を投じるべきではない。さまざまなものに投資することで、いずれかの株価や市場が急落したときにもすべてを失わずに済む。

「リスクマネジメントにおいて分散投資は大切な要素だ。多くの人が投資信託やETFを利用してさまざまな市場に幅広くアクセスし、投資対象を1つに絞らず分散させている」とフィールドは言う。

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