ビル・ゲイツはフォーブスのインタビューで、AIの進歩とChatGPTについて語った。
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- ビル・ゲイツは、ChatGPTをはじめとしたAIのここ1年の進歩に「興奮」を覚えたとフォーブスに語っている。
- 数学の家庭教師としての利用や、医療サービスが行き届いていない地域への医療アドバイスなどは「すばらしい」と述べた。
- 彼自身は詩を生成させるなど「楽しいことのために」ChatGPTを「よく」使うという。
マイクロソフト(Microsoft)の共同創業者であるビル・ゲイツ(Bill Gates)は、昨年来のChatGPTをはじめとした人工知能(AI)の分野におけるすべての進展に「興奮している」とフォーブスに語った。
彼は、ChatGPTやそのライバルを問わず、AI駆動型テクノロジーの使用例をいくつか紹介し、自身も人気のチャットボットの実験をしていることを明らかにした。
ゲイツは、AIが「都会の学生が利用できる数学の家庭教師」になったり、「生涯にわたって医者にかかることのないようなアフリカの人々が利用できる医療アドバイス」を提供したりすることは「とてもすばらしい」と言う。
なぜなら、このような「価値のある目的」のためのホワイトカラー労働者は十分にいないため、その必要性を満たすのにAIが役に立つのだと彼は述べている。
ゲイツは、会話型AIチャットボットのChatGPTを、友人といるときに詩を書くなどといった「楽しいこと」に使うのが好きだという。
「『シェイクスピアのように書いて』と言えば書いてくれる、その創造性が楽しい」と彼は述べ、ChatGPTが作ったような詩は、自分には書けないと認めた。
しかし、ChatGPTを試す一番の理由には「真剣な目的」がある。
ゲイツは2020年にマイクロソフトの取締役を退任したが、今でも同社の製品チームとAIについて語り合っている。
マイクロソフトは2023年1月23日、ChatGPTを開発したOpenAIに対し、数年にわたって多額の投資を行うことを発表した。その投資額は100億ドル(約1兆3000億円)と報じられており、2019年と2021年に行った同研究所への投資に続くものとなっている。
ゲイツは、ソフトウェアについて学び始めた頃からAIに興味を持っていた。そしてAIはパソコンやインターネットと同じように歴史的に重要なものだと語っている。
「コンピューターが見たり、聞いたり、書いたりすることは、業界全体で長年追い求めてきたことだ」
ゲイツはChatGPTについて、それが生成した詩には感銘を受けたものの、「実に不完全」で「直感的ではなく」、数学の問題では「完全に間違っている」こともあるという。
AIは「盛んに議論されるようになり」、「2023年の最もホットなトピックになる」とゲイツは考えており、「雇用市場を変える」力があるが、制御不能になったり、間違った方向に進んだりする可能性もあると指摘した。