無料のメールマガジンに登録

平日17時にBusiness Insider Japanのメルマガをお届け。利用規約を確認


ウェブ検索はこれからどうなるのか…未来の姿をAIの専門家に聞いた

マイクロソフトとグーグルのAIを搭載した新たな検索エンジンは、複雑な質問に対して会話形式で答えを出してくれる。

マイクロソフトとグーグルのAIを搭載した新たな検索エンジンは、複雑な質問に対して会話形式で答えを出してくれる。

Crystal Cox/BI Photo

  • マイクロソフトやグーグルのAIを搭載した新しい検索エンジンが、ウェブ検索の方法を変えようとしている。
  • 新しいバージョンは、複雑なクエリに対して会話形式で回答するようになっている。
  • AIの専門家は「パーソナルアシスタントに何かを依頼するのに近いものになるだろう」とInsiderに語った。

ウェブ検索をすると、長いリンクのリストが表示されることが多い。グーグル(Google)検索ではクエリに関連する「他の人はこちらも質問(people also ask)」が表示されるなど、改善に向けた微調整はあるものの、ユーザー体験は何年も前から基本的に同じようなものだった。

マイクロソフト(Microsoft)とグーグルが開発した新たなAI(人工知能)が、ウェブ検索の方法を根本的に変えようとしている。これは本当にすごいことになりそうだ。

グーグルのサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)CEOは、2023年2月6日のブログで、対話アプリケーションのための言語モデル「LaMDA」など、同社が開発した新たなAIテクノロジーをグーグル検索に導入する計画を明らかにした。2月7日には、マイクロソフトのサティア・ナデラ(Satya Nadella)CEOが、OpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」とその最先端モデル「GPT-3.5」を搭載した同社の新しいAI強化版Bing検索エンジンを発表した。

新たなBing検索とグーグル検索は、複雑な質問に対して会話形式で回答を提供する。リンクのリストはまだ存在するが、いずれなくなるかもしれない。アップグレードされた両社の検索エンジンは、求められている情報の核心に迫ることを目的としており、ユーザーはどのキーワードの組み合わせが最も効果的かを推測するのではなく、自分の言葉で自然に質問をし、より分かりやすい形で回答を受け取ることができるようになる。

そのような検索クエリとして「ピアノとギターはどちらが習得しやすいか、それぞれどの程度の練習が必要か」という例を、ピチャイがブログで紹介した。

「ピアノとギターはどちらが習得しやすいか、それぞれどの程度の練習が必要か」というクエリに対する回答を表示したスクリーン。

「ピアノとギターはどちらが習得しやすいか、それぞれどの程度の練習が必要か」というクエリに対する回答を表示したスクリーン。

Courtesy of Google

このような検索クエリに我々は慣れていないし、そこから得られる回答も、これまで慣れ親しんできた形とは違う。

イギリスにあるアラン・チューリング研究所(Alan Turing Institute)のAI基礎研究ディレクター、マイケル・ウールドリッジ(Michael Wooldridge)は、「パーソナルアシスタントに何かを依頼するのに近いものになるだろう」とInsiderに語っている。新たな検索エンジンは「何を、どのような文脈で求められているのか、そのニュアンスを理解するはずだ」と彼は述べた。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み