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米FRB、2023年春に利下げに転じたとしても「再利上げの可能性」と金融関係者

FRB

ジェローム・パウエルアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長でさえ、経済の先行きを正確に予測することはできない。

OLIVIER DOULIERY/AFP via Getty Images

ピボットとは、ある中心点を軸に方向転換することである。それは劇的な変化であることもあるが、何度も何度もピボットを繰り返すのは、堂々巡りのようなものだ。

2023年初頭のアメリカの株価は好調に推移しているが、その理由の一つは、米連邦準備制度理事会(FRB)が近々金利の方向転換をすると投資家が考えていることにある。2023年3〜5月までには、FRBは利上げを中止し、しばらく景気の動向を観察すると、多くの専門家や投資家は考えている。

この考え方によれば、このまま経済が徐々に減速し、インフレ率がここ40年来の高水準から低下していけばFRBはこれ以上金利を上げないだろう、ということである。少なくとも、しばらくは景気後退を回避できるかもしれない。

CMEのFedWatchツールによると、大多数の投資家はFRBが2023年3月に基準金利を0.25%引き上げて4.75%から5%にすると予測しているが、その後についてはかなり確度が低い。投資家の約70%は5月にさらに0.25%の引き上げがあると見ている。

その後、不確実ではあるがFRBが2023年末までに利下げを行うとの見方が増えている。つまり、短期的には金利は若干上昇するだけで、その後は利上げが一旦停止されるというのが大方の見方である。利上げ休止の期間については意見が分かれるところだが、これが大筋の予想である。

しかし、現実は予想以上に厄介なことが多い。

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