近年増加している「ベンチャーデット」はリスクが大きい…VCの重鎮がスタートアップ創業者に警告

デイビッド・サックスはベンチャー企業の負債を恐ろしいものだと考えている。

デイビッド・サックスはベンチャー企業の負債を恐ろしいものだと考えている。

REUTERS/Beck Diefenbach

ここ数年で「ベンチャーデット(Venture debt)」の件数が爆発的に増加している。ますます多くのスタートアップの創業者たちが、誰もが恐れるダウンラウンドの資金調達を避けつつ、事業を軌道に乗せるまでの期間を延長するために借入に頼るようになっているのだ。

しかし、業界の大物の一部は、ベンチャーデットによる借入が大きく膨らんでいることについて、今後の資金調達を危うくするリスクがあると警鐘を鳴らしている。

最近公開されたポッドキャスト「オールイン(All-In)」のエピソードで、投資家のデイビッド・サックス(David Sacks)氏とジェイソン・カラカニス(Jason Calacanis)氏は、ベンチャーデットによって、もうすぐ訪れてもおかしくないスタートアップの「大量絶滅」がさらに悪いものになる可能性があるとの私見を述べた。

「過去5年間で、収益が出ていない企業はますます借入を行うようになっている。このように借入に過剰に頼る状況は異常だ」(カラカニス氏)

サックス氏もベンチャーデットは「創業者にとってひどいディールだ」と考えていると述べた。

スタートアップが借入を行う理由

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