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アマゾン、「地球上で最高の雇用主」の目標は掛け声倒れ?「マーケティング用の宣伝文句」と揶揄する社員も

アマゾン

アマゾンのアンディ・ジャシーCEO。

Michael M. Santiago/Getty Images; iStock; Robyn Phelps/Insider

「地球上で最高の雇用主」を目指すアマゾンの試みは失敗しつつある。

アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスから現CEOのアンディ・ジャシーが会社を引き継ぐ数日前の2021年7月に発表された「地球上で最高の雇用主」(社内ではEarth’s Best Employerを略して「EBE」と呼ばれている)プロジェクトは、同社がひどい職場であるという評判を一新することを目指したものだ。アマゾンは、自社が掲げる16のリーダーシップ原則に、「地球上で最高の雇用主になるよう努力する」という目標を加えた。

しかし、この構想から1年半が経過してもEBEプロジェクトはまだ軌道に乗っていないと、従業員たちは口を揃える。

アマゾン社内の官僚主義的傾向が日に日に強まっており、多くの社員はこれを「Day 2」として揶揄している。これは「Day 1」と呼ばれる、アマゾンのリスクを恐れず素早く行動する文化を指す言葉をもじったものだ。

一方で従業員たちは、業績改善プランの対象になっても彼らには通知されず、管理職がどのように従業員を評価しているかもほとんど上からのチェックがないという、有害で秘密主義的な文化に対して、今でも不満の声を上げている。

現在の社員と元社員たちはInsiderに対し、EBEには方向性が見えず、経営陣はこのプロジェクトの範囲を明確にしたり、何を達成すべきかを具体的に示すのに苦労していると語る。アマゾン幹部たちは、従業員にこの取り組みについて訊かれると、基本原則を語ってうやむやにしてしまう。このような彼らの行動は、従業員が長年問題視してきた負の文化をさらに悪化させているという。

Insiderは、匿名を条件に取材に応じてくれた20人の従業員と元従業員に話を聞いた。その中のある従業員はInsiderに次のように語る。

「EBEのために、彼らは一体何をしているのでしょうか。何も変わっていないようですし、アマゾンの企業文化にも浸透していません」

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