Hannibal Hanschke-Pool/Getty Images
- イーロン・マスクがChatGPTのライバルの開発を目指していると報じられた。
- The Informationによると、マスクは新しい研究所の設立を研究者に打診しているという。
- マスクは2015年にOpenAIを共同設立したが、最近はこのチャットボットに批判的な立場をとっている。
イーロン・マスクが、OpenAIの話題のチャットボット「ChatGPT」の対抗馬を開発しようとしていると報じられている。
The Informationがこの件に詳しい人物の話を引用して報じたところによると、マスクはすでに一部のAI研究者に研究所の設立について打診しているという。
マスクは、グーグルのDeepMindの上級研究員だったイゴール・バブシュキン(Igor Babuschkin)をプロジェクトの責任者に迎えるつもりだという。同記事は、バブシュキンがチャットボットの開発に必要な機械学習を専門にしていると付け加えた。リンクトイン(LinkedIn)のプロフィールによると、彼は以前OpenAIで働いた経験がある。
バブシュキンはThe Informationに対し、先週DeepMindを退職したが、マスクのプロジェクトに正式にサインしたわけではないと語っている。
マスクは2015年にChatGPTを開発したOpenAIを共同設立したが、2018年に同社と袂を分かった。彼は最近、同社とバイラルチャットボットの両方に対して批判的な態度を示している。彼は、チャットボットのセーフガードの一部を問題視し、その対応を「懸念する」と述べていた。
マスク氏はChatGPTの正確性についても懸念を示している。Insiderが報じたように、12月には化石燃料の利用を提唱するエネルギー専門家、アレックス・エプスタイン(Alex Epstein)のツイートに、の回答と思われるスクリーンショットを添えて返信し、化石燃料を支持する主張を否定した。マスクは当時、「AIに嘘をつくように訓練するのは非常に危険だ」と発言している。
また、マスクはOpenAIの技術について、ChatGPTは「恐ろしいほど良い」と褒めているように見えることもある。
バブシュキンはThe Informationに対し、「イーロンとLLM(大規模言語モデル)分野で何かやりたい」と語った。これは、ChatGPTのようなAIツールを支える技術である大規模言語モデルについて言及している。しかし、彼は、安全装置のないチャットボットを作ることは、マスクの目的ではないと付け加えた。
マスクとバブシュキンの代理人はInsiderのコメント要請に応じていない。