スーパーボウル効果でDL数激増、中国発格安EC「Temu」が米国事業を拡大へ

Temu

Image via Temu/Youtube

※この記事は、小売業の変革の最前線を伝えるメディア「モダンリテール[日本版]」からの転載です。

中国発のECアプリ「ピンドゥオドゥオ(拼多多/Pinduoduo)」を運用するeコマース企業が所有するオンラインショッピングサイト「Temu(ティームー)」が、米国へのさらなる進出を試みている。

昨年9月、大幅な割引と非常に低い価格を売り物とするアプリという位置づけで米国に進出したこのeコマースプラットフォームは、より多くのアメリカ人が自社ウェブサイトを訪問し、アプリをダウンロードしてもらうために、積極的なマーケティングキャンペーンを開始した

Temuは最近、2月12日のスーパーボウル(Super Bowl)で、米国内ではじめてのスポット広告を放映した。この30秒間の広告はサーチアンドサーチ(Saatchi & Saatchi)が制作し、ロバート・ジッツマーク氏が監督したもので、試合中に2回流れ、約1400万ドル(約18億9000万円)を要したとされている。

このTemuの広告は「億万長者のように買い物しよう(Shop like a Billionaire)」というキャッチコピーがつけられ、この広告によってダウンロード数とデイリーアクティブユーザー数(DAU)が即座に増加した。センサータワー(Sensor Tower)のデータによると、スーパーボウル当日、Temuのダウンロード数は、前の日と比べて45%も急増し、DAUも約20%増加した。それ以来、Temuのダウンロード数は増加し続け、2月の初頭にはターゲット(Target)のような米国の大手小売企業のペースをもしのいだ。

Temuはメールの声明で、TV広告の測定企業であるイーディーオー・インコーポレーテッド(EDO Inc.)からの調査結果によれば、この広告は、中央値よりも10倍優れたパフォーマンスを示したと述べている。「Temuのマーケットプレイスへの訪問者数と、アプリのダウンロード数のどちらも、試合中と試合後の両方で大幅に増加し、関心は高まったままになっている」と、同社は記載している。

スーパーボウルで放映されたTemuの広告

スーパーボウル広告のインパクト

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