ロンドンで行われた記者会見に置かれていた、アームとソフトバンクグループの名前の入ったボード。
Thomson Reuters
- ソフトバンク傘下の半導体設計大手のアームはアメリカの株式市場上場時に少なくとも80億ドルの資金調達を目指していると、ロイターが2023年3月4日に報じた。
- ブルームバーグによると、アームは300億ドルから700億ドルの評価額を目標としているいう。
- 2022年、ソフトバンクはアームをエヌビディアに400億ドルで売却しようとしたが失敗に終わっている。
ソフトバンク傘下の半導体設計大手アーム(Arm)は、2023年末に計画しているアメリカの株式市場への上場で、少なくとも80億ドル(約1兆円)の調達を目指す見通しだと2023年3月4日にロイター通信(Reuters)が報じた。
このイギリス企業は、2023年4月後半に新規株式公開(IPO)の申請を行うようだとこの件に詳しい関係者の話としてロイター通信が伝えている。2023年後半に株式公開を計画しているが、具体的な時期の決定は市場の状況に応じてされるという。実現すれば、アメリカの株式市場で過去10年間で最大規模の株式公開になる。アームはこの株式公開で500億ドル(約6兆8000億円)以上の評価額を目指しているという。
ブルームバーグ(Bloomberg)は2023年3月5日、イギリスに本社を置くアームに対して、銀行家たちが300億ドル(約4兆800億円)から700億ドル(約9兆5200億円)の評価額を提示していると報じた。この金額の幅は、半導体関連の株価が不安定なため、同社の価値を推測するのがいかに難しいかを示していると付け加えている。
ロイターの報道によると、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co)、バークレイズ(Barclays)、みずほフィナンシャルグループが主幹事を務める見通しだが、主幹事の中で中心的な役割を担う「リードレフト」と呼ばれるポジションに起用された銀行はまだないという。
ソフトバンクは2022年、半導体メーカーのエヌビディア(NVIDIA)にアームを400億ドル(約5兆4500億円)で売却しようとしたが、アメリカとヨーロッパでの「重大な規制問題」のため、失敗に終わっている。
独自の人工知能(AI)技術を持つアームは、ChatGPTで盛り上がるAIブームの恩恵にあずかるのにうってつけの立場にありそうだ。アームのレネ・ハース(Rene Haas)CEOは、「AIを導入することで、アームが得意とする電力効率を高められる」とシリコン・バレー・ビジネス・ジャーナル(Silicon Valley Business Journal)に語っている。
ロイターの報道についてのInsiderの問い合わせに対し、アームの広報担当者はコメントを控えている。