イーロン・マスク(右)
Justin Sullivan/Getty Images
- イーロン・マスクは少なくとも2人のボディーガードを伴って本社で勤務していると、あるエンジニアがBBCに語った。
- ボディガードは「長身」で「筋骨隆々」としており、まるで「ハリウッド映画」に出てくるようだという。
- 彼らはマスクがトイレに行くときさえ付き添うとエンジニアは付け加えた。
イーロン・マスク(Elon Musk)は、CEOを務めるツイッター(Twitter)の本社へ、少なくとも2人のボディーガードを伴って勤務しており、彼らはトイレにまで付き添うと、同社のエンジニアがBBCに語っている。
雇用を守るため匿名を条件にBBCの取材に応じたこのエンジニアによると、ボディガードは「長身」で「筋骨隆々」としており、まるで「ハリウッド映画」に出てくるようだという。
成功した企業のCEOや重役にボディガードが付き添ったり、そのために高額な費用を企業が負担したりするのは珍しいことではない。
だが、サンフランシスコにあるツイッターの本社内でマスクがボディーガードを伴うのは、従業員に対する信頼の欠如を示唆しているとこのエンジニアは考えていると、2023年3月5日にBBCが報じた。
Insiderは業務時間外にツイッターにコメントを要請したが、返答は得られていない。
マスクの父親であるエロール・マスク(Errol Musk)は「イーロンは100人の警備員に囲まれているが、それでも彼の身に何か起きるのではないかと心配だ」と1月に語っている。マスクは、南アフリカに住む父親の自宅のセキュリティシステムに、24時間の武装警備員、カメラ、電気柵を加えてアップグレードしたという。
メタ(Meta)が2月23日にアメリカ証券取引委員会(SEC)へ提出したFORM 8-K(臨時報告書)によると、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOには、2023年度の安全手当として1400万ドル(約19億円)が支給されている。これは、ザッカーバーグとその家族の安全を守るためのスタッフ、設備、住宅の改修に必要な費用だと報告書に記されている。
マスクは2022年10月にツイッターを買収した直後、コスト削減の一環として、およそ4000人の従業員をレイオフした。
2022年5月、あるツイッターユーザーの「ツイッター買収後はヘイトや脅迫が増えると思うので、警備を強化して身の安全を守ってほしい」というツイートに対し、マスクは「ツイッターを買収しても寿命は延びないだろう」と返答していた。
同年12月、マスクはロサンゼルスで「息子を乗せた車が狂ったストーカーの車に追いかけられた」とツイートした。それ以来、マスクの警備体制が注目されるようになった。なおサウス・パサデナ警察の発表によると、この事件では運転していた男性を「ストーカー」だと誤解したマスクの警備チームのメンバーの方が容疑者になった。