イーロン・マスク、障害を持つ元ツイッター従業員を揶揄…その後、謝罪して解雇を撤回

トルレイフソンがツイートしてから4時間後、マスクは｢どんな仕事をしてきたんだ？｣返信した。

トルレイフソンが、職場での仕事を公にするにはツイッターの弁護士の許可が必要だと答えると、マスクは｢承認された。どうぞ｣と促した。

トルレイフソンはデザイナーの雇用、若いユーザーへのアピール、｢全体的なデザインのレベルアップ｣のためのプロジェクトの主導など、自身の仕事や実績をいくつか挙げた。

｢どんなデザインからのレベルアップ？写真がないと分からない。デザイン職は4カ月間雇っていない。若者を引き付けるために行った変更とは？｣と疑問を呈するマスクに、トルレイフソンは｢コンピューターから締め出されているため、証拠となる写真や文書にアクセスできない｣と答えた。

マスクはまた、1999年のコメディ映画『リストラ･マン（原題：Office Space）』から、管理職に仕事内容について問い詰められた従業員が、人付き合いの苦手なエンジニアの代わりにカスタマー対応をしていると苛立ちながら自分の役割を正当化しようとするシーンを投稿し、｢あなたも人当たりのいい人間なのか？｣とトルレイフソンに尋ねた。

｢そうだ！私は人当たりがいいんだ！｣とトルレイフソンはマスクの皮肉に応じた。

他にもトルレイフソンが実績に関してツイートすると、マスクは大笑いする2つの絵文字で応じた。

トルレイフソンはその後、人事責任者から彼がもう従業員ではないことを伝えるメールを受け取ったとツイートしている。

これらのやりとりの後、トルレイフソンは｢レイオフされたことは構わない。公平なことだ｣とツイートした。

｢会社は人を辞めさせるもので、それは権利の範囲内だ。ただ、普通はそのことを事前に伝えるものだが、今のツイッターではそうではないようだ｣

次の問題は、契約書に記載されている解雇手当を受け取れるかどうかだと、彼は付け加えた。

また、トルレイフソンは自身の写真を掲載し、車椅子を使用していることを明らかにした。

トルレイフソンは、アイスランドで車椅子用スロープを建設するファンドを運営している。

障害を持つ複数の元ツイッター従業員は2022年11月、同社に対して集団訴訟を起こした。彼らは、ツイッターを買収したマスクからの仕事の要求が、カリフォルニア州および連邦の差別法に違反していると訴えている。

マスクの買収後に解雇されたエンジニアのドミトリー・ボロデンコ（Dmitry Borodaenko）はがんサバイバーであり、COVID-19によって｢特にリスクを受けやすい｣ことを懸念して上司に在宅勤務をしたいと伝えたところ解雇されたと訴訟で述べている。

Insiderはトルレイフソン、ツイッター、マスクにコメントを求めたが返答は得られていない。

イーロン・マスクは3月7日、元ツイッター社員に対して障害を理由に｢働いていない｣と公然と非難したことを謝罪した。

トルレイフソンは筋ジストロフィーで、25歳の時に車椅子を使い始めたとツイートしている。

その後、彼は自分の障害が手に影響を及ぼし始めたことをツイッターの人事部門に伝えたという。そのため、一度に1、2時間以上、コンピューターに入力することができなくなった。しかし、携帯電話からのツイートは、指1本でできるため、問題なく行えたという。

また、マスクが買収する前、彼の仕事はコンピューターで作業をするのではなく、チームを指導することがほとんどだったため、障害が彼の役割に大きな影響を与えることはなかったと彼は付け加えた。

世間から多くの批判を浴びた後、マスクはトルレイフソンと電話で話したという。そして、謝罪し、トルレイフソンに同社で再び働いてもらえるように呼びかけたという。

マスクはトルレイフソンが｢ツイッターに残ることを検討している｣と述べた。

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