安価でコンビニなどでいつでも手に入る上に、どんな服やスタイリングにも干渉してこないビニール傘って、本当に便利。
ただし、壊れたら捨てるしかないという問題を除いては。
生地を張り替えられるビニ傘
左:THE UMBRELLA 税込1980円。右:THE UMBRELLA (張り替え用)税込1210円。
撮影:高橋真紀
こちらは、渋谷スクランブルスクエアの中川政七商店で見つけた「THE UMBRELLA」。
一見ごく普通のビニール傘だが、なんと生地を自分で張り替えられるのだとか。
一般的なビニール傘に比べると1本1980円と少し値が張るけど、張り替え用は1210円(いずれも税込)。
コンビニで買うより愛着を持って使えそうだし、自分で張り替えられるって楽しそう!
いざ実演
撮影:高橋真紀
実際は壊れてないのでまだ交換する必要はないのだけど、張り替えたらどうなるのかを知るために、やってみることにした。
手順1. 先端のキャップを回し、骨を曲げながら生地を外す。
撮影:高橋真紀
骨を少し押すように曲げると外しやすい。
撮影:高橋真紀
手順2. 外したら、張り替える生地を傘骨に重ねて、キャップをつける。
撮影:高橋真紀
手順3. 骨を曲げながら生地を取り付ける。
撮影:高橋真紀
手順4. 傘を広げ、生地の継ぎ目と骨の位置を合わせながら形を整える。完成!
撮影:高橋真紀
詳しい張り替え方は、こちらの動画を参考にしてほしい。
持ち手から骨までオールプラスチック製
ジャンプ傘ではなく手開き式。片手でもスムーズに開けられる。
撮影:高橋真紀
「THE UMBRELLA」のもう一つの特徴は、骨から細かいパーツまで全てプラスチックでできている点だろう。
撮影:高橋真紀
傘を支える骨には、一般のプラスチックよりも高い弾力性を持つグラスファイバーと呼ばれる繊維強化プラスチックを使用。
風で曲がっても、ある程度しなってくれるから折れにくいようだ。
また、金属と違って雨に濡れても錆びることもなく、見た目もクリーンで経年劣化もしづらい。
「プラごみ」は気になるけど
撮影:高橋真紀
まるごと傘を1本捨ててしまうのに比べたらマシとはいえ、張り替えた後に結局、プラスチックごみが出てしまうのはちょっと気になるところだ。
国内の年間傘消費量は1億2000~3000万本程度(日本洋傘振興協議会)で、そのうちビニール傘は6000万本以上と言われている。
そしてそのほとんどがリサイクルされずに廃棄されている。一般的なビニール傘は金属とプラスチック、接着剤など異なる素材が使われているため、分別が難しくコストもかかり、なかなかリサイクルが進まないという。
その点「THE UMBRELLA」はオールプラスチックだから、分別の手間は省けそうだ。
そもそも環境にとってより良いのは、安易に使い捨てをしないこと。例えばこの傘のように、生地を張り替えながら長く使うのもその一つ。
「THE UMBRELLA」は張り替えも簡単だし、何より作業自体も楽しめた。
わがままを一つ言うなら……、張り替え用生地にカラー展開があったらもっといいのに!