ユニコーン企業・SmartHRの成長が加速している。
出典:SmartHRホームページ
人事労務ソフトを提供するSmartHR社は、同社がかねてより目標として掲げてきたARR(年間経常収益)を「3倍(Triple)→3倍→2倍(Double)→2倍→2倍」と毎年増やしていく「T2D3」を達成し、その「ARRが100億円」に到達したことを発表した。
T2D3はSaaS企業の成長速度をはかる指標として用いられ、SlackやZoomなど世界の名だたる企業が成し遂げてきた。
ユーザベースグループのUB Venturesが2022年に国内上場企業、中でもB2B分野のSaaSを対象に調査したところ、ARRが100億円を超えていたのはSansan、サイボウズ、マネーフォワードなど7社のみだった(SmartHRは未上場のためリストには含まれない)。
国内SaaS企業のARRと成長率。
出典: UB VENTURES「SaaS年間レポート2022年」
SmartHRは事業の拡大を進めている。2月には、需要が高まる「人的資本開示」に向けて、効果的な人事異動ができるようシミュレーションできる機能を追加。
グループ会社の展開も加速しており、オンラインカウンセリングサービスの「Smart相談室」、外国籍の労働者向けにビザの管理を行う「AIRVISA」、そして創業者の宮田昇始氏が新たに立ち上げた株式報酬管理の「Nstock」など、5社を傘下に持つ。SmartHR社の推計企業価値は1732億円だ。※
※日本経済新聞「NEXTユニコーン推計企業価値ランキング」2022年9月末時点