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- アルファ世代はこれまでで最もデジタルの世界にどっぷりな世代で、9歳までにブランドを強く認知するようになる。
- アルファ世代の子を持つ親の37%は子どもの一番好きな飲食店はマクドナルドだと答えていて、2位のチックフィレイ(Chick-fil-A)を大きく引き離した。
- この世代の子どもたちはYouTubeもたくさん見ている。そして、店で目にしたものを買ってほしいと親にねだっている。
彼らはまだ自分の預金口座を開設したり、車で買い物に行ったりできる年齢ではないものの、アメリカでは重要な支出を左右していることから企業も注目している。
モーニング・コンサルト(Morning Consult)の最新調査によると、2013年以降に生まれたアルファ世代はすでに、これまでで最もデジタルの世界にどっぷりな世代で、9歳までに驚くほど強くブランドを認知するようになるという。
そして、この調査ではアメリカの子どもたちが文字通りマクドナルドが大好きであることも分かった。
アルファ世代の子を持つ親の37%は子どもの一番好きな飲食店はマクドナルドだと答えていて、2位のチックフィレイ —— 6%の親が子どもの一番好きな飲食店だと答えた —— を大きく引き離した。モーニング・コンサルトによると、これはリストの中から答えを選んでもらう形ではなく、自由に回答してもらった結果だという。
そして、アルファ世代の子を持つ親(主にミレニアル世代)はどちらかというと健康意識の高い大人であるにもかかわらず、43%は自分たちの子どもは少なくとも週に一度、ファストフードを食べていると答えた。
また、今回の調査では、アルファ世代はYouTubeが大好きなことも分かった。この世代の子どもたちはYouTubeをたくさん見ている。
アルファ世代の54%は自分専用のタブレットを持っていて、YouTubeやDisney+、Netflixなどでたくさんの配信動画を視聴しているという。
彼らがオンラインで目にするもの —— 特に開封動画やその他の買い物コンテンツ —— は彼らの"ほしいもの"に直接的に影響を与えていると、アルファ世代の子を持つ親の56%は回答している。
ただ、アルファ世代の子どもたちがブランドや商品を選択する際の一番の決め手は今でも、店頭で実際に目にすることだ。4歳以下の子どもの約3/4、5~9歳の子どもの85%は買い物中に見かけたものを親にねだっている。
「衝動買いを避ける最良の方法は、子どもたちをデジタル端末に触れさせないのではなく、子どもたちを家で留守番させることだと親たちは分かっている」と調査レポートは指摘している。
モーニング・コンサルトの調査結果は、2860億ドル(約38兆4000億円)規模とも言われる子どもが大人の消費に与える影響力を取り込むためのマーケティングに企業が160億ドル以上費やしているというキム・ジョン・ペイン(Kim John Payne)氏による2009年の著書『Simplicity Parenting』が触れた調査結果とも合致する。
ペイン氏の著書は、早ければ2歳の子どもも陳列棚に置かれたブランドを認識できるし、10歳までには300~400のブランドを認識するようになるとの調査結果に言及している。
「アルファ世代とつながろうとするなら、ブランドはマクドナルドやディズニーといった定評あるリーダーを参考にするといい」とモーニング・コンサルトの調査員らは結論付けている。
「それぞれのブランドは何十年にもわたって家族のニーズに応えてきた経験があるだけでなく、その関係性を維持し、アルファ世代ともすでにつながりを持つことに成功している」