メタのマーク・ザッカーバーグCEO。
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- メタのマーク・ザッカーバーグCEOは、レイオフが増える中、メタの「新しい経済的現実」は「何年も」続く可能性があると述べた。
- 金利の上昇、地政学的な不安定さ、規制などが人員を削減する原因だとしている。
- 彼は、1万人前後の第2弾のレイオフは「厳しいものになるだろうし、それを回避する方法はない」と述べた。
メタ(Meta)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOは、昨年の大規模レイオフに引き続き、さらに1万人の人員を削減する計画を発表し、同社のコスト削減への取り組みは何年も続くと従業員に警告した。
「現時点では、この新しい経済的現実が何年も続く可能性に備えるべきだと思う」と、ザッカーバーグは2023年3月14日、フェイスブック(Facebook)に投稿し、今回のレイオフについて説明した。
ザッカーバーグは、レイオフの原因として厳しい経済状況を挙げた。
「金利の上昇は経営の効率化に、地政学的な不安定さはボラティリティの上昇に、規制の強化は成長の鈍化とイノベーションのコスト増につながる。このような見通しを考えると、成功を確実にするには、前回の人員削減よりも効率的な運営が必要になる」
メタはわずか4カ月の間に2回目のレイオフを実施することになる。2022年11月には市場が低迷する中で支出を減らそうと1万1000人の従業員をレイオフした。あれから4カ月、同社が掲げる「効率化の年」の一環として、さらなる人員削減の発表となった。
ザッカーバーグは、「よりスリムで効率的な企業になる」というメタの計画の一環として、未採用となっていた5000のポジションを削減し、採用チームの一部をレイオフすると発表した。またメタは「管理職の体系をスリム化」し、「優先順位の低いプロジェクトの間接コスト」を削減するという計画も強化させた。実際、3月14日にはインスタグラム(Instagram)とフェイスブックでのNFT機能を廃止すると発表している。
ザッカーバーグは「スリムな組織では最優先事項を速く実行することができ、そこで働く人は生産的になり、仕事は楽しく充実したものになるだろう」と記している。
とはいえ、事態の深刻さとそれが従業員に与える負担もザッカーバーグは認識している。
「辛いことだが、これは避けようがない。我々の成功の一翼を担ってきた、才能と情熱にあふれた仲間と別れることになる。彼らはミッション達成に向けて献身的に努力してくれた。私は彼らの尽力に感謝している。我々はこれまで通り人々をサポートし、すべての人に感謝の気持ちを持って接していく」