クリミアの学童がライフルを使った訓練を受ける様子(左)と、白兵戦の訓練を終えた学童の様子(右)。
RIA Novosti Crimea
- クリミアの小学生がライフルを使ったトレーニングを行い、白兵戦の訓練を行う様子が最新の動画で公開された。
- これは、2023年に別の学校でも始まる訓練の一部だと報じられている。
- この訓練は、ウクライナでの戦争のためにロシアの学生を募集し、教化するための最新の取り組みだ。
ロシア国営メディアが紹介した動画には、クリミアの子どもがライフルを使って訓練し、白兵戦を戦う様子が示されている。この訓練は、学年を超えて参加する軍事教練課程のようだ。
最初にRIA Novosti Crimeaがシェアした動画の中で、児童がライフルを分解・整備する時間を競っている。ライフルはカラシニコフに似ており、児童はそれを分解し、洗浄し、再び組み立てる。「誰が勝った?」と児童が聞いている。
もうひとつの動画は白兵戦だ。訓練中、9名の児童が、カラシニコフのような銃を手にしながら、武道の基本姿勢を披露している。
翻訳によると、RIA Novosti Crimeaはこれらの軍事訓練を行った初めての学校のひとつだという。
「現在、小学生を含む60名以上がマーシャルアーツやドリルを使った訓練に取り組んでいる」と、クリミア議会のウラジーミル・コンスタンチノフ(Vladimir Konstantinov)議長は述べた。
「子どもはこの活動に大きな興味を示している」と、コンスタンチノフは付け加えた。翻訳によると、「射撃訓練のために、電子射撃場が設置された」という。
クリミアの学校の軍事コースは今はまだ試験導入の段階だが、今年中に国内の中学校でも実施されると、BBCニュース・モスクワ支局のシニアジャーナリストのウィル・ベルノン(Will Vernon)はツイッター(Twitter)で述べた。
この訓練課程は、1年以上前にロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナに侵攻してから、ロシアの学校における軍の存在感が増していることを示す最新の制度化された取り組みだ。
ウクライナ国防省情報局が暴露したとされる文書によると、ロシアは大学キャンパスに「通知事務所」と呼ばれるものを設置して学生を徴兵して前線に送り出す計画を立てているようだとInsiderは2023年2月に報じた。
先日もInsiderで、傭兵集団のワグナーグループが新しい隊員を募集するためロシアの高校でキャリアトークを始めたことを紹介した。覆面をしたワグナーの採用担当者は『若い兵士の募集』と書かれた質問を配布し、興味を持った人の連絡先を集め、ウクライナでの戦争の英雄的な物語について語ったという。
ワグナーのトップ、エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)は、学校や若者のスポーツクラブなどに採用センターを設置したという。
この新しい戦略は、刑期の短縮を条件に囚人を採用する、ワグナーが以前行っていた試みからシフトするものだ。ロシアの学校におけるワグナーの存在が「若い世代にフォーカスした取り組みを通して、より感受性の強い人材を徴用し、プリゴジンの過激な思想であるロシアの超国家主義を植え付ける」ことを示唆している。