Ren Xiaorongが先日、Weiboに登場した。これまでのところ、あらかじめ用意された質問と答えしか対応できない。
Screenshots/People's Daily
- 中国共産党機関紙の人民日報は、週7日24時間稼働するデジタルニュースキャスターを紹介した。
- AIを駆使したチャットボットは、「何千人ものニュースキャスター」のスキルを学習してきたという。
- しかし、これまでのところ、あらかじめ用意した質問に宣伝的な応答でしか答えられない。
中国の最新デジタルニュースキャスターが発表された。AIのような存在で週7日24時間、ニュースを報道するという。
中国共産党機関紙の人民日報が中国版ツイッターのWeiboに投稿した動画で、若いバーチャル女性キャスターは、レン・シャオロン(Ren Xiaorong)だと自己紹介した。
黒のジャケットを着用し、肩の長さの髪を耳にかけているレンは、何千人ものニュースキャスターのスキルを活用しているという。
「365日24時間、あらゆるニュースを紹介します」とレンはロボット風の声で話している。
そして「あなたの意見は、その一つ一つが、私を改善させます」と、動画で付け加えた。
だが、これまでのところ、このバーチャルキャスターはChatGPTのライバルではない。レンの唯一の機能は、中国の「政治カンファレンスの2つのセッション」に関する質問に、あらかじめ用意された答えを返すことだけのようだ。
ユーザーはカンファレンスに関してあらかじめ用意された4つのうち1つを選択可能で、レンは中央政府のメッセージに沿って答えを話すのだ。
用意された質問を繰り返すことは可能だが、ユーザーが独自のメッセージを入力することはできない。
レンができることは限られるが、厳重に検閲されているプラットフォームであるWeiboで、人々はレンを温かく迎えた。
「見た目がすごくいい!技術は日々進んでいる」と、あるWeiboユーザーは書き込んだ。
「合成っぽい音声がなければ、一見するとバーチャルの人間かどうかわからないだろう。将来、ニュースキャスターはAIに変わるのか」と、別のユーザーがコメントした。
レンは、2018年に初めて新華社に登場したデジタルAIニュースキャスターの仲間に加わる。
2023年にAIに関して広く議論されたことはコンテンツ生成に集中しているが、新華社のプロジェクトの特徴は、デジタルキャスターの声や表情、人間を正確に模倣した話し方だと同社は述べている。
シン・シャオメン(Xin Xiaomeng)という中国の別のデジタルニュースキャスターは、2019年に登場した。
中国は現在、話題になっているAIチャットボットのChatGPTに対する答えを見つけようとしている。
中国で最も利用されている検索エンジンのひとつであるバイドゥ(Baidu)は先日、アーニー(Ernie)と名付けられた独自のAIチャットボットを開発していると発表した。
アーニーの完成が近いとしているにも関わらず、バイドゥの先日の発表は、事前に録画された機能に関する動画のみだった。寂しい内容の発表後、バイドゥの株価は下落したとロイターが報じた。
人民日報の広報は、Insiderが求めたコメントに対して回答していない。