30歳でFIREしたミレニアル世代が語る、蓄財の秘訣「支出を減らすよりも、収入を増やすことに目を向けるべき」

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『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』の著者、グラント・サバティエ。

Courtesy of Grant Sabatier

  • 『 FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』の著者、38歳のグラント・サバティエは、5年間で億万長者になった。
  • 彼は努力して支出を減らし、史上最強の上げ相場の恩恵を受けてお金を稼ぐことができた。
  • 経済の不確実性が「投資の絶好の機会」を生み出しているとしながらも、富を築くには市場のタイミングを計るよりずっと大切なことがあるとサバティエは話している。

2010年、グラント・サバティエには5ドルの資産もなかった。だが、そのわずか5年後に30歳で125万ドルの資産を築き上げて早期退職を実現した。 その後、彼は書籍『 FIRE 最速で経済的自立を実現する方法(Financial Freedom)』の著者となり、ウェブサイト「ミレニアル・マネー(Millennial Money)」を作成し、さらにバンクボーナス・ドットコム(BankBonus.com)の共同設立者になった。

現在38歳のサバティエは、自分の資産が増えた理由の一つとして、過去10数年にわたった株式市場の高騰期に幸運にも投資できたことを挙げている。

「私は歴史上最大の上げ相場の恩恵を受けた」と彼はInsiderに語っている。

しかし、サバティエによると、価格が急落したタイミングで買うだけでは富を築くことはできず、ライフスタイルの改善や副業で収入を補うべきだという。サバティエは、多くの人たちが支出を減らすことに執着しすぎて「持続不可能になり、不幸になる」のを目の当たりにしてきたという。それが収入を増やすことにもっとエネルギーを注ぐことを彼が勧める理由のひとつだ。

「減らすことができる額には限りがあるが、稼げる額には限界はない。減らすことよりも、増やすことに目を向ける人が増えればいいと思っている」

2022年に不況への懸念が高まってから、一部の投資家は次にやって来る市場の低迷に乗じる「リセッション・ミリオネア(不況の大富豪)」になるべく準備を始めている。景気と株式市場は常に連動して上下するわけではないが、歴史的に見ると、投資家は経済が低迷しているときに安く株を買うことができる

サバティエが投資を始めた2010年当時、アメリカの経済はすでにグレート・リセッション(Great Recession)から脱却しており、株式市場も損失をある程度回復していた。しかし、S&P500はまだ2007年のピークを大きく下回っていたため、その後10年間、サバティエは市場の波に乗ることができた。 2009年3月から2020年3月の間にS&P500は400%以上上昇し、アメリカ史上最長の上げ相場が続いた

サバティエは、株式市場の高騰が自身の資産形成に大きな役割を果たしたと認識している。だが最終的に彼の経済的な成功は、10年以上前に副収入を得たことと経費を削減したことがもたらしたと考えている。というのも、下落する相場を利用し大きなリターンを得るためにはそもそも投資する資金が必要だからだ。

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