2023年3月18日、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、クリミアのセバストポリを訪問した。
Sputnik/Russian Presidential Press Office/Kremlin via REUTERS
- プーチン大統領は、クリミアとマリウポリに立ち寄り、ウクライナの占領地域歴訪を開始した。
- ロシアの指導者は、侵攻開始以来、広範囲に死傷者が出ている地域を訪問した。
- 今回の視察は、国際刑事裁判所が戦争犯罪の容疑でプーチン氏に逮捕状を出した後に行われた。
ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、国際刑事裁判所(ICC)がロシアのウクライナ侵攻に関連する戦争犯罪で彼に逮捕状を出した2日後、占領下のウクライナを訪問し始めた。
プーチン氏は2023年3月18日にまずクリミアに立ち寄った。この訪問は2014年のロシアによる同地域の併合9周年に合わせたものだとニューヨーク・タイムズ(NYT)は報じている。
ロシアの国営メディア、タス通信によると、プーチンはその後、19日未明にマリウポリを訪れ、ドンバス地方への初めての訪問を果たしたという。ロシア軍がこの地域を占領し、民間人やウクライナ人防衛隊員が隠れていた製鉄所を爆撃した後、包囲されたウクライナの都市で集団墓地が発見されている。
タス通信によると、ロシアの副首相マラト・フスヌリン(Marat Khusnullin)はプーチン大統領の同地域訪問中に、マリウポリとその近郊での復興努力に関する報告書の作成を開始したという。
「特に新しい住宅地、社会教育施設、公共施設、医療センターの建設に関するものだった」とタス通信はクレムリンの発言を報じた。
ロシアの指導者の占領地域訪問は、オランダのハーグにあるICCが17日にプーチン氏に対する国際逮捕状を発行したことを受けてのものだ。ICCは、ロシアのウクライナ侵攻時に犯した戦争犯罪についてプーチン氏に責任があると非難し、裁判を受けるよう求めている。ただし、ロシアはアメリカと同様、ICCの権威を認めていないため、裁判を受ける可能性は低いと思われる。
ICCの代表者は、プーチンが訴えられた戦争犯罪の裁判を受ける可能性に関して、Insiderの質問に答えることを拒否した。
中国外務省によると、中国の習近平国家主席は20日からのロシア訪問でプーチンと会談する予定だという。習近平とプーチンは、両国の「露中協力の深化」について話し合う予定だと、クレムリンは18日の声明で発表した。
ウクライナ軍の指導者たちは、春の反攻の可能性をほのめかしているが、ある匿名の関係者は、反攻の希望はすべて、西側の軍事援助と訓練を受けた軍隊がこの地域に到着することに依存しているとワシントン・ポストに語っている。
アメリカは、ロシアの侵攻に直面しているウクライナに数十億ドルの援助を提供しており、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、今後も軍事・人道支援を送り続けると約束している。