求人の「該当職種」どれにも当てはまらない私のキャリア。この先どんなキャリアパスを描けばいい?

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fizkes/Shutterstock

今回は、こちらの応募フォームからお寄せいただいた読者の方からのご相談にお答えします。

途上国支援など政府系プロジェクトに従事してきた40代の方が、「幅広い経験をしたが、専門性が低い」と悩んでいらっしゃいます。

「多様なステークホルダーとのコーディネーションやプロジェクトマネジメントのスキルは身につけているものの、どう活かせばいいのか」——公共機関・民間企業にかかわらず、このようなお悩みの声はよくお聞きします。

そこで今回は、「公共系キャリアの活かし方」「プロジェクトマネジメントスキルの活かし方」についてお伝えします。


Aさん

Aさん

約20年近く、政府系機関との契約ベースで海外支援事業を手がけています。開発プロジェクトの発掘や実施、災害緊急支援など、アフリカやアジアを中心に8カ国で活動してきました。

やりがいのある仕事ですが、数年ごとに新しい仕事に応募し、勤務地や職場環境が変わることが最近ストレスになってきました。「日本で腰を落ち着けて仕事ができないか」と考えるようになり、いくつかの転職サイトに登録を試みたのですが、選択する業界・職種が「その他」以外に見当たらず、いつも手が止まってしまいます。求人を見てみても、「営業」や「エンジニア」など、「通常」の職種ごとに分けられており、いずれにも該当しない私はどこを探せばいいのか迷ってしまいます。

私の経験は、農業、保健、行政、難民・移民支援と、よく言えば幅広く、悪く言えば高い専門性を持っていません。セールスポイントを挙げるなら、多様なステークホルダーとのコーディネーション力やプロジェクトマネジメントスキルかと思いますが、通常のビジネス界で即戦力になるかというとちょっと自信がありません。

40代後半なので、新しい業界で若手と同じレベルから再スタートする覚悟もありません。このような規格外のキャリアですが、どのような転職・キャリアパスの可能性があるか、アドバイスをいただけますでしょうか。
(Aさん/40代後半/女性/政府系機関での開発援助)

※お便りの内容を一部要約させていただきました。


Aさんは非常に大変な環境、ときには想像を絶する過酷な環境で重要な任務を果たしてこられたのでしょうね。そのご経歴に敬意を表したいと思います。

さっそくですが、Aさんの今後のキャリアの方向性について考えてみましょう。

国際協力や途上国支援といったAさんのキャリアは、何年か前までは転職先の選択肢が限られていました。公共系出身の方は「民間企業の論理や仕事の進め方を理解していない」「ビジネス感覚が乏しい」といった印象を持たれ、民間企業出身者に比べると選考で不利となるケースが多々見られたのです。

しかし現在は環境ががらりと変わっています。

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