ロシアは中国の「資源植民地」になる…高まる中国への依存に政府関係者が懸念

2023年3月20日、モスクワで会談した、中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領。

2023年3月20日、モスクワで会談した、中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領。

Russian pool via AP

  • ロシアは「中国の資源植民地になる」と、ロシア政府に近い関係者がフィナンシャルタイムズに語った。
  • 習近平国家主席のモスクワ訪問は、ロシア経済が厳しい制裁の中で中国に依存していることを示した。
  • だが、中国はガスパイプライン「パワーオブシベリア2」にゴーサインを出すことはしなかった。

ロシアが経済的に中国に依存するようになり、中国にとっての「資源の倉庫」になると、ロシア政府に近い情報筋はフィナンシャル・タイムズ(FT)に語った

先日、中国の習近平国家主席はロシアのウラジーミル・プーチン大統領を訪問し、2022年にロシアがウクライナに侵攻して以来初めての首脳会談を行ったことで、この不平等なパートナーシップが明らかになった。

プーチン大統領が戦争を開始した後、ヨーロッパはロシアを世界の経済システムから排除し、エネルギー輸入を控えた。それによってロシアは石油やガスを中国やインドに輸出することを余儀なくされている。

実際、中国のロシア産エネルギーの購入量は2022年に813億ドル(約10兆6000億円)と前年比で54%も増加し、ロシアの収入の40%を占めた。さらに、FTが引用したデータによると、ロシアは2023年1月、270億立方メートルの天然ガスを中国に輸出し、中国に対する最大の供給者になった。

「これは我々が完全に中国の資源植民地になることを示唆している」と、その情報筋はFTに語った。

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