グーグルの「Bard」は遅れを取っている…GPT-4が正答率96%のワードパズルで全滅

グーグルのBardはOpenAのChatGPTに対抗する●●だ。

グーグルのBardはOpenAのChatGPTに対抗するAIチャットボットだ。

Jonathan Raa/NurPhoto/Getty Images

  • OpenAIの「ChatGPT」に対するグーグルの回答である「Bard」が公開されたが、初期に試した人たちを失望させている。
  • アメリカとイギリスのユーザーがこのAIチャットボットを試してみたところ、OpenAIの技術に比べると劣っていることが分かったという。
  • それらはグーグルがAIの力を実証する上で遅れを取っている事実を裏付けている。

OpenAIの人工知能(AI)チャットボット「ChatGPT」に対しての、検索エンジンの巨大企業グーグル(Google)の回答、「Bard」には多くの問題があるようだ。

OpenAIが2022年11月に公開したChatGPTは絶賛された。さらにマイクロソフト(Microsoft)が自社の検索エンジン「Bing」にOpenAIの大規模言語モデルを搭載して話題になった。だからグーグルは、人々に意識してもらうためにもBardが必要なのだ。

だが、Bardの潜在的な人気、違う言い方をすると人気の無さは、同社の検索分野におけるリーダーシップ、さらに最先端技術の大手企業としての地位に深刻な影響を及ぼすものになってしまっている。

そして今のところ、ポジティブな兆候はない。

2023年3月22日、グーグルはアメリカとイギリスで人工知能チャットボットBardをローンチし、ユーザー登録を呼びかけた。同社は2022年末から2023年始めにChatGPTが世界を席巻したことを受け、2023年2月に初めてBardのデモを実施したが、今になってようやくそのアクセスを許可したのだ。

グーグルはこのAIチャットボットを「ジェネレーティブAIでコラボレーションする初期の実験」と説明している。Bardのウェイティングリストに登録するのには18歳以上であること、個人のグーグルアカウント、対応するブラウザが必要だという。

残念なことに、Bardがベータ版であることは明らかであり、OpenAIのGPT-4テクノロジーと比較すると、最初に使ってみた人たちはその機能に失望しているように見える。

精彩を欠くデビュー作

Bardには、すでに妙な問題が起こっている。

2023年2月のデモ公開時にチャットボットが犯した可能性のあるミスが分かった後、グーグルの親会社アルファベット(Alphabet)の評価額が1000億ドル(約13兆円)暴落する事態が起こった。

それを試した人たちによると、現在のBardもChatGPTに追いついていないという。

「今日、グーグルのBardで遊んでみた。こんなことを言うことになるとは思わなかったが、マイクロソフトのBingは、(このチャット機能で)グーグルよりもずっと先を行くものになっている」と、2023年3月21日、テクノロジー系YouTuberのマーキス・ブラウンリー(Marques Brownlee)はツイッター(Twitter)に投稿した。

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