「マンスプレイニング」の標的にならないために…対処方法を専門家に聞いた

「マンスプレイニング」によってキャリアが傷つけられないようにする方法はある。

「マンスプレイニング」によってキャリアが傷つけられないようにする方法はある。

Carol Yepes/Getty Images

  • 「マンスプレイニング」は男性がやることとして知られているが、女性でもやる人はいる。
  • 他人の知識や経験を軽視することは、会社にもキャリアにも影響を及ぼしかねない。
  • Insiderは、マネージャーと従業員がこのような行動に対処する方法について、専門家に聞いた。

あなたは次のような状況に遭遇したことがあるだろうか。会議中に、自分が詳しいテーマについて同僚が深入りしてきた。また、そのテーマについて、チームのメンバーがあなたの知識を疑ったことがある。あるいは、同僚があなたの実体験について細かい点まで説明してくれる。

これらは「マンスプレイニング」と呼ばれる行為だ。この言葉はショービニズム(自分が属する集団だけがすばらしいと熱狂的に信じる排外主義)に根ざしている。しかし「マン(男性)」がこの言葉の重要な部分であり、マンスプレイニングをする男性の例は豊富にあり、痛々しいものでない場合は滑稽ですらある。とはいえ、それらの行動は男性に限ったことではない

認知科学者のシアン・ベイロック

認知科学者のシアン・ベイロック。

Sian Beilock

「これはよくある心理現象で、女性もやってしまう」と、認知科学者でダートマス大学初の女性次期学長であるシアン・ベイロック(Sian Beilock)はInsiderに語っている。

誰がやっているかにかかわらず、問題の核心は、我々が生まれながらにして持っている自己中心性だとベイロックは言う。我々は自分の経験を自分の視点から考える傾向があり、それを意図的かどうかにかかわらず、他の人の「知識」や「経験」を考慮せずにひけらかすときにマンスプレイニングが起きるという。

これは、X世代の筆者が、インフルエンサーエコノミーを担当するZ世代の同僚に、ティックトック(TikTok)という文化現象について説明するようなものだ(できるだけしないようにしている)

もちろん、もっと陰湿な例もある。

マンスプレイニングは、職場でのストレス要因になるだけでなく、会社やキャリアに深刻な影響を与える可能性もあることが研究で示唆されている。組織レベルでは、創造性や革新性を抑制し、意思決定に悪影響を及ぼす。また個人的観点からは、自分の能力を疑われることは、仕事の満足度、自信、やる気を低下させることになる。

「最高のアイデアは、挑戦してもいい、間違っても構わない、と感じられるときに生まれる」とベイロックは言う。

「批判されると感じると、リスクを取れなくなってしまう。だからこそ、自分の話を聞いてもらえるような安心できる居場所を作ることが大切なゴールになる」

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