ChatGPT、NotionAIも。社会人が「AIを仕事で使う」賢いテク…プランナー 松浦さんの場合

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REUTERS/Dado Ruvic/Illustration/File Photo、Business Insider Japan

ユーザーを拡大するドキュメンテーションサービスのNotionに、新機能「Notion AI」が追加された。

OpenAIのChatGPTや同社の技術を活用したBing AI、さらにこのNotion AIと、さまざまな生成AIが話題になっている。

仕事に使い始めている人は、どんな風に応用しているのか。すでに「Notion AI」のヘビーユーザーになっているという、MOLTS社コミュニケーションプランナーの松浦茂樹さんに、自身の活用法を聞いた。プランナーの仕事に活用するポイントは、

  • 「日本語を直してもらう」意外な使い方
  • 文章に意図的に「クセ」をつくる
  • ChatGPT、NotionAI、Bing AIの使い分け

この3つだという。 

松浦茂樹:1990年代後半よりエンジニアや営業などの様々な職を経て、2004年ライブドア参画。2011年WIRED.jpのデジタル担当、2012年GREEニュース統括担当を経て、2013年ハフポスト日本版の創刊編集長。2014年スマートニュースに参画。メディアパートナーとの関係強化とコンテンツ編成に関わる。2022年9月にMOLTSへ参画

「Notion AIに日本語を直してもらう」意外な使い方

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MOLTS社コミュニケーションプランナーの松浦茂樹さん。コメンテーターとしても活躍している。

オンライン取材を編集部キャプチャー

松浦さんは、大きく分けて「日本語を直す」「清書する」や「アイデアを出させる」といった使い方が中心だという。

Notion AIは翻訳や要約もできるが、特に印象的だったのは、「日本語を直してもらう」という使い方だ。

「(プランナーという職業柄)最もよく利用するのは、実はアウトプットする文章を直してもらうこと。プレゼンで話すための台本もそうですが、(コンサルティング関連という仕事柄)テキストで残る文章は特に気を遣います。『漢字が合っているか』とか『慣用句が間違っていないか』とか、これまではいちいち検索していたけど、最近はNotion AIに頼っています」

Notion AIのメニューには「文章を改善する」という機能があり、これを選択すると、指定した文章を改善してしてくれる。

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Notionに原稿の一部を「改善」させようとしているところ。選択肢にあたる部分は、Notionの「プリセット」として用意されている。ほかにも、言葉で指示することもできる。

Business Insider Japan作成

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「改善」させた文章。無味乾燥ではあるものの、丁寧な表現になった。

Business Insider Japan作成

ほかにも「短くする」「長くする」「シンプルな表現に書き換える」「要約する」「説明を付ける」など、さまざまなアレンジが可能だ。

「もとの日本語がよほど変でない限り、変な文章にはならないし、かなりきれいにまとめてくれます」と松浦さん。AIが文章を生成する「長くする」機能を使うとこのようになる。

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元の文章をベースに「長くする」を使ったところ。「さらに〜〜〜」以降はNotionAIが文脈を踏まえて生成した文章になっている。

Business Insider Japan作成

まとめながらさらに新しい文を書き加えていくことで、頭の中もブラッシュアップされ、新たな気づきが生まれるなどの効果も大きいという。

ChatGPTなどを活用するポイントは「AIの文章に自分の癖を加えること」

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Business Insider Japan作成

ただし、それをいよいよアウトプット(人に見せたり、仕事に使う)するときには、「AIが清書したものを、そのままでは出さないようにしている」とも。

「AIに書かせると自分の文章ではなくなってしまうんです。

例えば僕の文章のクセで、『助詞を抜かしてしまう』というのがあるんですが、AIに清書させた後は逆に、敢えて助詞を削ったり、自分らしいクセを入れるようにしています」

この、文章にクセを作るというのは、AI時代ならではのちょっとしたテクニックかもしれない。

「整った文を作ることに時間を使う」のではなく、「整った文は数秒で生成(清書)されるから、自分らしさを入れるために時間を使う」という変化だ。

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