「重力レンズ」を手がかりに、太陽の300億倍の超大質量ブラックホールを発見

ブラックホールの想像図。観測史上最大級のブラックホールが発見された。この超大質量ブラックホールは、背後にある銀河からの光を歪めてしまうほど強力な重力がある。

ブラックホールの想像図。観測史上最大級のブラックホールが発見された。この超大質量ブラックホールは、背後にある銀河からの光を歪めてしまうほど強力な重力がある。

ESA/Hubble, Digitized Sky Survey, Nick Risinger (skysurvey.org), N. Bartmann

  • 遠い宇宙で超大質量ブラックホールが発見された。
  • このブラックホールは太陽の300億倍の質量だと推定されている。
  • これは、今までに発見されたブラックホールの中でも最大級の大きさだ。

何億光年も彼方の宇宙深部から、太陽の質量の300億倍もの超大質量ブラックホールが発見された。

2023年3月29日付で「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」に掲載された研究論文によると、このブラックホールは今までに発見された中で最大級である可能性があるという。

論文の筆頭著者で、英ダラム大学物理学科の研究者であるジェームズ・ナイチンゲール(James Nightingale)は「天文学者でも、この大きさを理解するのは難しい」とBBC Radio Newcastleに語っている。

ブラックホールは物理学的にこれ以上大きくなれないと考えられていることから、このブラックホールは観測史上最大級のブラックホールであり続けるかもしれないとナイチンゲールは言う。

「このブラックホールは、太陽の質量のおよそ300億倍、今までに発見された中で最大級のもので、ブラックホールの大きさの理論的な上限にある。非常にエキサイティングな発見だ」と、彼はプレスリリースで述べている。

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