企業は採用する気がないのに求人票を掲載していることがある。
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- 「ゴーストジョブ」とは、雇用主が求人票を掲載しているが、実際には積極的に募集していない職務のことを言う。
- 雇用主はさまざまな理由でこれを掲載するが、応募者の時間を浪費し、企業の印象を悪くする可能性がある。
- ここでは、このような求人情報を嗅ぎ分けるためのヒントを紹介する。
企業の採用プロセスで「ゴースト(連絡が絶たれた)」されたという話がある。求人に応募し、何度か面接を受けると、最後には雇用主が消えてしまうのだ。
最初から実際には存在しない仕事の場合はどうだろうか。いわゆる「ゴーストジョブ」とは、雇用主が積極的に募集しているように見せかけて、実際には募集していない職務のことを言う。
その求人がゴーストジョブなのかどうかを見分けるには、いくつかのサインに注意するといい。ひとつは求人広告が掲載されてからしばらく経っているかどうかということだ。
「数カ月前から求人票が掲載されている場合、まだそのポジションが埋まっていない、すでに埋まっているが履歴書を集めるためにそのまま掲載している、あるいは、単に取り下げるのを忘れているだけということを示している」と人事管理者で元リクルーターのジャッキー・クエバス(Jackie Cuevas)は言う。
リンクトイン(LinkedIn)やインディード(Indeed)などのサイトで求人票を見た場合、その求人が企業のサイトにも掲載されているかどうか確認しよう。すでに採用が終わっていても、求人サイトには求人票が掲載されたままになっていることがあるからだ。
求人票には、できるだけ具体的な内容が記載されている方がいい。
「職務内容が漠然としていて、実際にどのような役割なのか、詳細な情報を提供していない場合、その会社の誰かが取りあえず適当な求人票を作成し、応募する人がいるのかどうか、そしてその応募者の質はどうかということを見るために掲載した可能性がある」とクエバスは言う。
「だからこそ、職務記述書の内容をしっかりと確認しよう。情報は多ければ多いほどいい」
面接までたどり着いたら、採用スケジュールについて尋ねることを、履歴書作成会社Resume AddictのCEOでキャリアコーチのチャーニー・ホートン(Charnay Horton)は勧めている。
例えば「面接のプロセスについて詳しく教えてください」「採用担当者はいつ決断を下すのでしょうか」「なぜこのポジションを募集しているのですか」などと尋ねるといいだろう。
また、「このポジションは部門の成功にどのように貢献しますか」と尋ねることで、それがどれほど重要で、どれほど緊急に補充する必要があるのかを判断することもできる。
ホートンによると、もし採用担当者がプロセスを通してぐずぐずしているようであれば、それはそのポジションを埋めることに積極的でない証拠かもしれないという。
「雇用主が積極的に採用活動を行っており、応募者がその職務に適任であれば、行動は早い。その応募者を採用プロセスの途中で失うことがないように、素早く確保したいのだ。もし、企業側の対応が遅れていると感じたら、その企業はそのポジションの採用に真剣でないのかもしれない」