中国軍の東部劇場司令部が投稿した、台湾への攻撃を想定したアニメーションのキャプチャー画像。
Screengrab/Global Times' Twitter
- 中国軍は、どのように台湾を攻撃するかを示したアニメーション映像を公開した。
- 映像では、台湾とその周辺海域に着弾するミサイルの軌道とともに、軍用機や海軍の艦船など中国本土の部隊がどのように連携攻撃を仕掛けるかということが示されている。
- 中国は、台湾の蔡英文総統が4月5日にアメリカのケビン・マッカーシー議員と会談した後、台湾周辺で訓練を行った。
中国軍は2023年4月9日、中国と台湾の間で戦争が勃発した場合、どのように攻撃するのかを示す映像を公開した。
中国軍の東部戦域司令部の公式WeChatアカウントに投稿されたそのアニメーション映像は、国営メディアのGlobal Timesによってツイッター(Twitter)に再投稿された。
映像では、台湾とその周辺海域に着弾するミサイルの軌道とともに、軍用機や海軍の艦船など中国本土の部隊がどのように連携攻撃を仕掛けるかということが示されている。
台湾の蔡英文総統のアメリカ訪問に対するプロパガンダや挑発的な行為と見られるかもしれないが、中国は実際に台湾への精密打撃の模擬訓練を2023年4月9日から行っている。台湾の国防省は、70機の中国軍機と11隻の中国海軍艦艇が4月10日の朝に台湾を包囲したと発表した。
中国国防部が発表した4月8日の声明によると、この訓練は人民解放軍東部劇場司令部が実施した軍事演習の一部だった。声明では、今回の訓練は、中国が「『台湾独立』を標榜する離脱派勢力の挑発的な活動や外部勢力との共謀」を許さないという「厳重な警告」であると付け加えている。
この訓練は、蔡総統が4月5日にカリフォルニアでケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)下院議長と会談した後に開始された。マッカーシー議長は、蔡総統が「アメリカの偉大な友人」であり「台湾の人々に対するアメリカの支援は、断固として、揺るぎなく、超党派であり続ける」と述べたとAP通信が報じている。
台湾は自らを主権国家とみなしている。しかし、中国は台湾を自国の領土の一部とみなしており、中国共産党にとって脅威となる民主的な政府を持つ、離脱した省だとしている。
アメリカは台湾の独立を正式に承認しておらず、中国単独政権の存在を認める「一つの中国」政策を認めている。しかし、台湾は同盟国でもあり、台湾とは非公式な外交関係を築いている。
Insiderは台湾国防省、中国軍東部戦域司令部、在ワシントン中国大使館にコメントを要請したが、返答は得られていない。