アマゾンのアンディ・ジャシーCEO。
Mike Blake/Reuters
- アマゾンは4月13日、「Bedrock」という名の生成AIツールキットを発表した。
- アマゾン ウェブ サービスのユーザーは、Bedrockを使用してチャットボットの構築、テキストの生成、画像の作成を行うことができる。
- この発表は、アマゾンのアンディ・ジャシーCEOが、同社はAIに「多額の投資をする」と述べた後に行われた。
アマゾン(Amazon)は2023年4月13日、企業向けのAIプラットフォーム「Amazon Bedrock」をリリースすると発表し、ジェネレーティブAI分野でOpenAIなどが提供する企業向け製品と競合することになった。
Bedrockは、アマゾン ウェブ サービス(Amazon Web Service:AWS)のユーザー企業が、チャットボットの構築、テキストの生成と要約、プロンプトに基づく画像の作成と分類を行うことを支援する生成型AIツール群だ。
Bedrockの利用者は、AI21のJurassic-2、AnthropicのClaude、Stability AIのStable Diffusion、Amazon Titanなど、「基盤モデル」と呼ぶ機械学習モデルから選択して、特定のタスクを実行できる。
AWSのブログ記事によると、例えば、コンテンツ・マーケティング・マネージャーは、Bedrockを使用して、新しいハンドバッグのラインのターゲット広告キャンペーンを作成する際に、データを供給することによって、各製品のソーシャルメディア投稿、ディスプレイ広告、Webコピーを生成できるという。
アマゾンのBedrockのスクリーンショット。
Amazon
今回の発表は、アマゾンのアンディ・ジャシー(Andy Jassy)CEOが年次株主書簡で、生成AIに大きな賭けをすると記した後に行われた。アマゾンは生成AIと大規模言語モデル(LLM)に「多額の投資を行う」とジャッシーは述べている。彼はこれらを「トランスフォーマティブ」と呼んだ。
「LLMとジェネレーティブAIは、顧客、株主、そしてアマゾンにとって大きな意味を持つことになるとだけ述べておこう」とジャシーは書簡の中で述べている。
ジェネレーティブAIツールが一般に広く普及するにつれ、ChatGPTのような消費者向けのツールを使って、自分のビジネスを立ち上げる人が増えてきました。生産性を高めるためにChatGPTを業務に導入している企業もあるほどだ。
アマゾンは、今年初めに独自バージョンの生成AIチャットボットを発表したマイクロソフトやグーグルのような企業と並んで、生成AIツールをリリースした大手テック企業の最新の事例になった。
アマゾンのジェネレーティブAIツールキットのプレビューは、現在、一部のAWS顧客に限定されている。アマゾンによると、これまでに、ウーバー(Uber)やニューヨーク・タイムズ(New York Times)などの企業に利用されているAI文書生成企業のCodaが、Bedrockを利用して事業規模を拡大しているという。