今回はいつか使ってみたいと思っている人も多い、電動歯ブラシをご紹介する。どんな種類があるのか、どう選べばいいのか、おすすめ商品はあるのか。家電ライターとしてご活躍中の秋葉けんたさんに協力いただいた。
まず、電動歯ブラシを大きく分類すると3種類ある。音波式・超音波式ブラシ、振動式ブラシ、回転式ブラシだ。それぞれの特徴は以下のとおり。
- 音波振動式:刺激が少ないため歯や歯肉にやさしい。
- 振動式:モーター振動であり、比較的安価。
- 回転式ブラシ:歯垢除去力が強い半面、音波振動式と比べると歯肉への刺激が強め。
ただ、電動歯ブラシを選ぶときは、本体サイズや充電時間、ランニングコスト、IoT機能の有無なども踏まえて決める必要がある。それらを踏まえた上で、おすすめの製品についても言及していくので、ぜひ参考にしてほしい。
この記事の監修者
秋葉けんたさん
編集プロダクションマイカに所属。雑誌や専門誌のライターとして活躍。家電やIT全般の執筆を得意とし、書籍、新聞、業界誌やWebコンテンツ、オウンドメディアなど多方面にコンテンツを提供。
■ 目次
電動歯ブラシの種類
・音波式・超音波式ブラシ
音波式は、200~300Hzの音波の振動を用いるタイプだ。そのため、手磨きでは困難な部分や深い部分のプラーク もしっかりと清掃できる。また、超音波式は160~200万Hzの音波振動を使うため、他のブラシでは困難なプラークの細菌や、歯垢の元となる汚れ、不溶性グルカンまで破壊可能だ。高度な電動歯ブラシと言えるだろう。
ただし、デメリットとして、替えのブラシが高価(1本1000円程度)であることが挙げられる。購入前にはランニングコストを理解しておく必要があるだろう。また、超音波式ブラシは他の電動歯ブラシと異なり、自分で手を動かす必要があることにも注意が必要だ。
・振動式ブラシ
モーター振動タイプ。ブラシを細かく振動させるため、手で行うよりは、高い清掃効果が期待できる。子どもや高齢者など、自身での歯磨きが苦手な人も問題なく歯を磨けるだろう。また、他のタイプと比べて安価である点も特徴のひとつだ。
・回転式ブラシ
名前の通り、丸型ブラシが回転し汚れを落とすタイプの電動歯ブラシだ。歯垢除去力が強い一方、音波振動式と比較すると歯肉への刺激が強い。正しい使い方をしなければ、歯や歯肉を傷めてしまう可能性があるため注意が必要だ。自身の口腔環境と合わせて選ぶことが大事と言えるだろう。
電動歯ブラシの選び方
電動歯ブラシを選ぶ際のポイントは 5つある。「目的」「本体サイズ」「充電・連続使用時間」「ランニングコスト」「IoT機能」だ。
【POINT1】目的との一致
手軽に使いたい、歯周病予防など目的と一致しているか?
【POINT2】使用シーン
自宅のみか?旅行・出張が多いか?
【POINT3】充電・連続使用時間
バッテリーの持ちは?充電時間は?
【POINT4】ランニングコスト
交換ブラシの価格は?購入のしやすさは?
【POINT5】IoT機能
専用アプリで歯磨きの状況を確認できる機能は?
特筆すべきはランニングコストだ。本体はあくまで初期投資であり、定期的にブラシを交換する必要がある。家族全員が使う場合は、交換ブラシ代もその都度必要になる。購入時には本体価格だけでなく、交換ブラシ代を気にかけておこう。
旅行・出張での利用を考えるなら、携帯用ケースやキャップ付きのコンパクトモデルが良い。電池式やUSB端子付きの充電アダプターが付属したタイプもある。
最近では、スマホアプリとの連携で歯の磨き方を確認できるなど、IoT機能を持つタイプが年々増加中だ。ただし、機能が増えるほど価格も高額になる傾向がある。そのため、本当に必要な機能か、使いこなせるかをしっかりと検討していくべきだろう。
電動歯ブラシのおすすめ9選
■音波式・超音波式ブラシ7選
・パナソニック EW-DP54
Image: Amazon.co.jp
W音波振動により、歯周ポケットケア、歯垢除去に効果的な歯科医師推奨の磨き方を再現できる電動歯ブラシ。ブラシ振動を維持するパワーコントロール搭載で、パワフル振動+磨きすぎ防止にも対応している。
また、1時間で充電完了、2分間の充電で1回(約2分)磨けるため、充電し忘れの際にも心強い。本体防水設計(IPX7)、海外・国内両用で出張・旅行が多い人にも最適と言えるだろう。
初めて使用する人向けのソフトモードやノーマルモード、特に強力に歯垢除去したい人向けのWクリーンモード、歯茎ケアのWガムケアモード、歯の色をケアしたいステインオフモードと、ケアに合わせて5つの中から選択できるのも魅力のひとつだ。
【目的・部位別ブラシ7本】極細毛ブラシ(コンパクト)、極細毛ブラシ(ラージ)、マルチフィットブラシ、ポイント磨きブラシ、ステインオフブラシ、ステインオフアタッチメント、シリコンブラシ
ブラシの交換時期の目安: 3カ月
・パナソニック EW-DM62
Image: Amazon.co.jp
軽量(約55g)・スリムが特徴の音波振動タイプで、手磨き感覚で細かく磨くことができる。「極細毛ブラシ」の毛先の細さは約0.02mm。歯周ポケットなどの細かいすき間の汚れも除去してくれる。5000円台で購入可能なので、気軽に電動歯ブラシを試してみたい人におすすめだ。付属品交換ブラシも2本入り700円(メーカー希望小売価格:税抜)とリーズナブル。
低コストながら、本体防水設計(IPX7)、海外・国内両用である点も評価できるポイントだろう。
【目的・部位別ブラシ2本】スリム用密集極細毛ブラシ、スリム用マルチフィットブラシ
・フィリップス HX9934/05
Image: Amazon.co.jp
毎分3万1000回の高速振動と幅広い振動で、口内のすみずみまで的確にケアできる電動歯ブラシ。手磨きと比べると最大10倍の歯垢除去力を誇る。
ブラッシングモードは、クリーン、ホワイトプラス、ガムヘルス、ディープクリーンプラス、舌磨きの5つ。モードと強さを設定することで、歯垢除去や歯ぐきの健康、歯の白さなどオーラルケアの悩みに対応した歯磨きができる。
スマホアプリとの連携で磨き方を常にチェックできるのも特徴のひとつだ。ブラッシング不足の場所を通知してくれるほか、磨きすぎや力の強さなどもお知らせ。電動歯ブラシを初めて使用する人にとっても心強いだろう。付属のトラベルケースでは、USBを使用した充電が可能だ。
【目的・部位別ブラシ4本】プレミアムクリーンブラシ、プレミアムガムケアブラシ、プレミアムホワイトブラシ、舌磨きブラシ
・フィリップス HX6421/02
Image: Amazon.co.jp
歯ぐきへのやさしさを意識したタイプの電動歯ブラシ。音波水流による高速振動とブラシの振幅が歯間の歯垢を効果的に除去してくれる。
また、押し付けすぎを伝える加圧防止センサーが搭載されているのも特徴のひとつだ。電動歯ブラシに慣れていない人は力が入りすぎることも多いが、ハンドルランプと振動で適切な圧を教えてくれるので、適度な力でブラッシングできるだろう。
選択できるモードは、歯垢除去と歯の表面のステイン除去の2種類。さらに、ブラシヘッド交換お知らせ機能で、ブラシの交換タイミングもしっかり通知してくれる。虫歯対策や歯周病対策として初めて電動歯ブラシを使う人にもおすすめだ。
【目的・部位別ブラシ2本】ホワイトプラス(レギュラー)、ホワイトプラス(コンパクト)
・オムロン HT-B216
Image: Amazon.co.jp
単4乾電池2本で気軽に使える音波式電動歯ブラシ。約2.5カ月(1日2回、1回2分)使用できるため、充電の手間がいらず、持ち運びにも便利だ。
約2万回/分の高速音波振動により、効果的に歯垢を除去。別売りながら、さまざまなオーラルケアに合わせたブラシも販売されているため、口内の悩みに合わせて選ぶと良いだろう。
カラバリは、パステルカラーのミントグリーン、ピンクの2種類。歯磨きの時間が楽しくなりそうだ。
【目的・部位別ブラシ】歯垢除去ブラシ
【目的・部位別ブラシ(別売り)】幅広プレミアムブラシ、歯垢除去ブラシ、歯周ケアブラシ、歯垢除去コンパクトブラシ、ステイン除去ブラシ、すき間みがきブラシ
・ライオン システマ音波アシストブラシ
Image: Amazon.co.jp
約9000回/分の波振動が汚れ除去をアシストするタイプの音波式電動歯ブラシ。ヘッド部分の厚みは約3mm。コンパクトヘッド・スリムネック設計の進化により、口の奥まで入れることができる。微振動・静音設計のため、電動歯ブラシ特有の音が苦手と感じていた人でも使いやすいだろう。
また、単4アルカリ乾電池1本で約120回の使用を想定(1回2分、室温20℃)しているため、旅行や出張にも便利だ。ただし、普通の歯ブラシと同じように動かしながら磨く必要がある。歯ブラシの表面が毛先に当たるよう工夫する必要があるが、慣れればうまく磨けるだろう。
・パナソニック EW-DS1C
Image: Amazon.co.jp
毎分約1万6000ブラシストロークの「音波振動」が特徴の電動歯ブラシ。長さ14.5cmとコンパクトで、ポーチ収納も楽々だ。ランチタイム後のケアとして持ち歩くにも最適だろう。先端細さ約0.02mmの極細毛ブラシは、歯周ポケットや歯間などのすき間までしっかり届き、的確にケア。ブラシ背面の舌ブラシも、手軽に舌表面の汚れを除去できて便利だ。
電源方式は、単4形アルカリ乾電池1本または、単4形充電式電池1本。充電式電池が使えることで、より利便性が高まった。
【目的・部位別ブラシ】極細毛ブラシ
【目的・部位別ブラシ(別売り)】ステインオフアタッチメント、歯間ブラシ
■回転式ブラシ2選
・ブラウン ブラウンオーラルB ジーニアス10000 ブラック
Image: Amazon.co.jp
手磨きと比べ、歯垢除去率が99.7%アップする回転式ブラシ。ブラウンオーラルB独自の「丸型ブラシ」は、歯の1本1本を包み込み高速回転するため、水に溶けにくい歯垢も物理的に擦り取るのが特徴だ。
さらに歯垢、黄ばみ、歯ぐきケア、口臭ケアなど6つのモードを搭載。悩みに合わせたケアが可能だ。また、ブラシ圧が強いと押し付け防止センサーが光り、自動的に上下運動をストップさせるため、歯ぐきを傷める心配がない。スマホアプリと連動させれば磨き残し箇所を通知してくれるため、毎日の歯磨きの中で、磨き癖の修正ができる。磨き残しが心配な人には特におすすめと言えるだろう。
また、海外電圧240Vまで対応のため、旅行時にも安心して使用できる。さらに付属のトラベルケースは、スマホとの同時充電ができ、利便性も高いのが魅力だ。
【目的・部位別ブラシ2本】やわらか極細毛ブラシ、マルチアクションブラシ
・ブラウン すみずみクリーンキッズ
Image: Amazon.co.jp
3歳から使える子ども用電動歯ブラシ。やわらかい極細毛を搭載した丸形ブラシで歯垢を除去し、虫歯になるリスクを軽減する。子どもにとって2分の歯磨きは長い時間だが、Webコンテンツと連携させることで、楽しく正しい歯磨きができるようになるだろう。
まとめ
電動歯ブラシを選ぶときは、自身が電動歯ブラシに求めるものや使用シーン、ランニングコストがポイントとなる。さまざまな特徴を持った電動歯ブラシが存在するので、ぜひ自身のライフスタイルに合った納得のいく電動歯ブラシを選び、口内ケアに役立ててみてはいかがだろうか。
(文・メディアジーン コマースチーム)
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