「脱原発」を実現したドイツ経済がこれから直面する困難とは? ロシア問題、再エネの不安定性

2023-04-15T083524Z_1919452413_RC2WE0AR6PXC_RTRMADP_3_GERMANY-ENERGY-NUCLEAR

ドイツのネッカーウェストハイム原子力発電所(4月15日)。

REUTERS/Heiko Becker

福島第一原子力発電所が炉心融解(メルトダウン)する惨事が起こった。これを受けて、ドイツのメルケル前政権は、当時国内で稼働していた17基の原発を段階的に廃止し、2022年末までに脱原発を実現すると決定した。

そのドイツで4月15日、残る3基の原発が送電網から切り離された。予定よりも4カ月程度遅れたが、メルケル前政権の遺志を継いだショルツ政権は、脱原発を遂に達成したことになる。

脱原発を重視する環境主義者はこの決断を高く評価しているが、ドイツの一般的な世論は、必ずしもこの決断を支持していないようだ。

ロシア問題が解決しないのに「脱原発」?

ドイツの大衆日刊紙ビルドの日曜版(4月8日付)によると、世論調査会社INSAの調査では、回答者の52%がこのタイミングでの脱原発に反対と回答した。一方で、賛成と答えた回答者は37%にとどまったようだ。ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー危機が生じたこのタイミングで脱原発を進めることに、世論は慎重な模様だ。

またドイツの週刊誌フォークスのウェブ版などさまざまなメディアが、中道右派の日刊紙ディ・ヴェルトの日曜版を引用して報じているところによれば、連立第三位の政党であり、親ビジネスの立場であるドイツ自由民主党(FDP)の議員団は、2024年4月半ばまで、3基の原発を稼働させ続けるべきだという考えを持っていたようだ。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み