2021年7月、サーキュレーションが上場時に実施したオンライン会見に参加した久保田雅俊氏。
撮影:横山耕太郎
スキルシェアサービスを運営するサーキュレーションは4月20日、前社長の久保田雅俊氏が違法薬物所持の疑いで捜査を受けたと発表した。
サーキュレーションによると、4月18日に久保田氏から、「違法薬物所持の疑いにより捜査を受けた」という申し出と、社長辞任の意思表示があったという。
サーキュレーションは4月18日に、社長交代を発表。その後、捜査妨害に当たらないかを確認し、4月20日になって辞任の理由について発表した。
新社長には前取締役でプロシェアリング本部長だった福田悠氏が4月18日付で就任している。
専門人材のスキルシェア事業で成長
2022年7月期の71億400万円だった。
出典:2022年7月期の決算説明資料
サーキュレーションは2014年に創業。
DXや新規事業のアイデア創出、コンサルティング、事業承継などの分野で、大企業などで経験を積んだ「専門的なスキルを持つ人材」によるスキルシェアサービスを展開している。
2021年7月27日、東証マザーズに上場。現在は東証グロース市場に移行している。
2022年7月期の売上高は71億400万円(前年比29%増)、純利益は3億4600万円(前年比17.7%増)だった。
4月18日に社長交代が発表されて以降、株価は急落。発表前の17日午後3時には937円だった株価は、20日15時時点で809円まで低下している。
「捜査が継続中」
サーキュレーションの広報担当者はBusiness Insider Japanの取材に対し、「薬物所持については事実関係を確認中だが、捜査を受けたことを重く受け止めている」とした。
サーキュレーションの発表では、「このような事態に至りましたことは誠に遺憾。事実確認に時間を要したことから、本件についてのご報告が遅れました」と詫びた。
また「本件は前代表による業務外の私的空間における純然たる私的な行動であり、引き続き必要な捜査が継続中であることから、詳細については公表を差し控えさせていただきます」としている。
なお、久保田前社長の保有株式の扱いについては、「保有方針及び弊社の対応についても、決定次第、お知らせいたします」と説明している。