※本記事は、2022年4月9日に公開した記事の再掲です。
Brittany Chang/Insider
- テキサス州オースチンを拠点とする3Dプリント建設会社Iconは、「ADU」を備えた高級プリント住宅を発表した。
- ADUのタイニーハウスと約186平方メートルのメインハウスは、8日間で同時にプリントされた。
- ベッドルーム、キッチン、バスルームを完備したタイニーハウスの内部を見てみよう。
タイニーハウスは、一般的な住宅と比較すると小さいかもしれないが、ダウンサイズされた住まいの市場は、一般の住宅市場と同じくらい人気になっている
Brittany Chang/Insider
小さく住まうことは、ここ数年で人気が高まっており、タイニーハウスを注文しても、何カ月も待たされるのが現状だ
Joey Hadden/Insider
Source: Insider
また、サプライチェーンの混乱や材料費・人件費の高騰もあり、一般的な工法のタイニーハウスはこれ以上早く、安くは製造できない状況だ
Hill Street Studios/Getty Images
Source: CNBC
しかし、テキサス州オースティンを拠点とする3Dプリント建設会社Iconは、タイニーハウスが抱える問題をすべて解決してくれるかもしれない
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3Dプリント住宅の愛好家たちは、この技術によって、従来の建築方法よりも早く、しかも持続可能で安価に住宅を建設できると言う。そしてIconは、最新のプロジェクトでそれを実証した
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3Dプリントのタイニーハウスは、世界的な人気が徐々に高まっており、現在ではカナダや日本などでも見られる
Twente Additive Manufacturing
Source: Insider, The Spaces
この新しいタイニーハウスはアメリカにもある。Iconの最新物件は、テキサス州オースティンの中心部に建てられた
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2022年3月、Iconは3Dプリントの「ハウス・ゼロ」を発表した。メインハウスとなるこの住宅の広さは186平方メートル以上、間取りは3ベッドルーム、2.5バスルームで…
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…その隣には33平方メートルで1ベッドルーム、1バスルームのADU(accessory dwelling unit:離れ)がある
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ADUとは、基本的には裏庭に建てられた離れのことで、住宅所有者の間で人気が高まっている。特に新型コロナウイルスのパンデミックの際には、リモートワーカーがオフィスとしてADUを利用するようになった
Facing Homelessness and the Block Project
Source: The New York Times, Insider
そのため、Iconがハウス・ゼロに小さなADUを付け加えたのは自然な流れだ。このADUとハウス・ゼロは、「ラバクリート(lavacrete)」という「高強度」コンクリートを使って、Iconが開発した屋内用大型プリントシステム「バルカン(Vulcan)」で同時に製造された
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高級住宅とも言えるハウス・ゼロとADUの壁面は、天候やハードウェアの問題があったにもかかわらず、8日間で同時にプリントされた。「従来の」方法と比べると、建設期間は数週間から数カ月短縮された
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ハウス・ゼロとADUの壁面は、誰が見ても明らかに3Dプリントだと分かる。あるいは少なくとも一般的な住宅とは異なる印象を受ける
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グレーの壁面は、内側からも外側からもむき出しで、クリームを絞り出したような形状になっており、近隣の住宅との差を際立たせている
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ADUの中を見てみよう。これは来客用の部屋として最適だ
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ADUの間取りは、市場に出回っている一般的なタイニーハウスと似ている
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つまり、オープンな間取りだ。そうでなければ33平方メートルのスペースにすべてを収めることはできないだろう。ベッド、キッチン、バスルームといったワンルームの基本的な設備はすべて備わっている
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ベッドルームがキッチンのすぐ隣に配置されている
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バスルームもキッチンの先にある
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ADUのドアを開けて最初に目にするのは、ベッドルームで…
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...そこにはコンソール、テレビ、床から天井までの大きな窓、そして特注の壁面収納式ベッドがある
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キッチンはベッドのすぐそばにあるが、ADUの広さを考えればそうなるだろう
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キッチンにはシンク、食器洗い機、冷蔵庫、2口のコンロ、収納など、基本的なものが揃っている。小さなキッチンだがカウンターは長く、狭い調理スペースを広々と感じさせてくれる
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キッチンの角を曲がると、クローゼットとバスルームの入り口がある
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バスルームは、33平方メートルの建物にしては広い
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ハウス・ゼロのメインバスルームと同様に、ADUのバスルームの壁も、3Dプリントシステムで実現した美しい曲線を描いている
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この曲線の壁によって、シャワースペースは洞窟のようなサンクチュアリとなっている。ガラスとセラミックタイルの壁で囲まれた一般的なシャワースペースよりも、はるかにスタイリッシュだ
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この壁があるだけで、シャワースペースがこのタイニーハウスの中で最も目を引く、洗練された「部屋」になったように感じられる
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シャワースペース以外も、一般的な住宅のバスルームとして必要なものはすべて揃っており、広々として内装も美しい
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ADUは、その小さなサイズにもかかわらず、メインハウスから離れた贅沢な空間のように感じられる
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この小さな箱は、スッキリとしたライン、家具、装飾のおかげで、高級志向の人が好むおしゃれなホテルのようだ
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壁は冷たいグレーだが、家具は温かな色合いで、明るい陽射しが差し込み、ADUを温かく心地よい空間にしている
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ADUは一般的な住宅よりも狭いかもしれないが、間取りや大きな窓のおかげで、ニューヨークの暗くて湿っぽいアパートよりも広々と感じられる
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またADUでは、ベッドを壁面に収納できるため、ゲスト用のベッドルームや裏庭のオフィス、単身用ワンルームなど、スペースをフレキシブルに使うことができる
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Iconのタイニーハウスへの進出は、これが初めてではない。2020年、同社はオースティンの家を持たない住民のために、37平方メートルの家を何棟もプリントして建てた
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Source: Icon
だが、これまでのタイニーハウスとは異なり、ハウス・ゼロはIconの技術を生かし、ロボットで建築できるよう設計された初めての住宅だと、共同創業者兼CEOのジェイソン・バラード(Jason Ballard)はInsiderに語っている
Brittany Chang/Insider
Source: Insider
そして、Iconは自社のプリントシステムを用いることで、急成長する3Dプリントのタイニーハウス分野を牽引している
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