全米最大級の小売チェーンが破産…株価は99%下落、その勝者と敗者

ベッド・バス&ビヨンドの経営破綻に伴い、同社の「ミーム株」に賭けた投資家の明暗も大きく分かれた。

ベッド・バス&ビヨンドの経営破綻に伴い、同社の「ミーム株」に賭けた投資家の明暗も大きく分かれた。

Photo by Chris Hondros/Getty Images

  • ベッド・バス&ビヨンドは4月23日に連邦破産法第11条の適用を申請した。その後には勝者と敗者が残された。
  • ライアン・コーエンとジェイク・フリーマンはこの「ミーム株」で大儲けし、映画『マネー・ショート 』のモデルとなったマイケル・バーリも持ち株の暴落を免れた。
  • 一方では大打撃を受けた個人投資家もおり、同社の従業員、仕入先、債権者は苦境に立たされることになった。

2023年4月23日、ベッド・バス&ビヨンド(BBBY、Bed Bath & Beyond)は日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用をアメリカの裁判所に申請した。「ミーム(はやり)株」の劇的な乱高下は突然幕を閉じることになった。

寝具やバス用品といった家庭用品のチェーンを展開する同社の株価は、2020年4月時点で4ドル以下だったが、2021年1月には50ドル以上に急騰、その後99%以上暴落し、5月1日時点では10セント前後で取引されている。

その結果、BBBYの時価総額は2021年初頭には40億ドル(約5340億円)以上だったが、5月1日時点では5000万ドル(約65億円)以下にまで急落している。その原因として考えられるのは、ミーム株としての興奮が冷めたこと、政策金利がほぼゼロから5%程度に急上昇したこと、パンデミック時には景気刺激策として政府が給付金をばらまいていたが、現在は不況に備えて身構えるフェーズに入り市場センチメントが変化したことなどだ。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み