テスラとツイッターへのトップ投資家が、ツイッターの新たな認証制度を批判している。
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- テスラとツイッターの投資家、ロス・ガーバーは、イーロン・マスクに不満を持っているようだ。
- 無料でツイッターの「青い認証マーク」を与えるというマスクの決断は、ツイッターの終わりの始まりだと述べている。
- ツイッターでは一部のアカウントに認証マークを復活させたことで混乱しており、ガーバーはそれに対してコメントしている。
テスラ(Tesla)とツイッター(Twitter)の大口投資家であるロス・ガーバー(Ross Gerber)は、ツイッターの認証マーク騒動は同社の終わりの始まりを告げるものかもしれないと述べた。
Gerber Kawasaki Wealth and Investment ManagementのCEOであるガーバーがInsiderに語ったところによると、イーロン・マスクが従来の「青い認証マーク」を「ツイッターブルー(Twitter Blue)」という有料サービスに置き換えたにもかかわらず、今回一部のアカウントに無料で認証マークを復活させたことは、マスクの偽善を表しているという。
ツイッターブルーの月額利用料は8ドルだが、多くの有名人や報道機関が支払いを拒否してきたという経緯がある。
マスクは従来のツイッターのシステムを「領主と農民の制度」と表現しており、それを廃止する計画の一環として、2023年4月20日以降「青い認証マーク」を有料サービスに組み込んだ。今回、人気のアカウントに対して認証マークが復活したことがユーザーの怒りを呼び、混乱に陥っている。
ガーバーはこう述べている。
「イーロンは青いマークのついた人を有名人という肩書で侮辱した。彼が作ろうとしているのは、平等で自由な世界であり、ユーザーは本人であるということに基づき認証されるのであって、有名人だからといって無料で特権は得られないとほのめかしたのだ」
「それをひっくり返したのだから、これは偽善そのものだ。そのやり方はひどいもので、少なくとも100万人のフォロワーを持つアカウントにだけマークを与えたのだ」
マスクがツイッターから取り除きたいと考えていた「階級制度」が、今回の騒動によって新たに作り出されているとガーバーは指摘した。
彼は、亡くなったユーザーのアカウントにも認証マークが復活したことで、ツイッターがさらに混乱状態に陥っているとし、これについては「まったく意味が分からない」判断だと述べた。
ガーバーは以前、マスクがツイッターのトップになったことを声高に批判し、彼が引き受けた責任の重さによって、テスラの運営が疎かになっていると指摘していた。
4月19日に発表されたテスラの第1四半期決算は、ウォール街に警戒を持って受け止められた。マスクは、短期的な利益を犠牲にしてでも、積極的に市場シェアを獲得するつもりだと示唆したのだ。
Insiderは業務時間外にマスクへコメントを要請したが、返答は得られていない。またツイッターは自動応答で応じた。