編集工学研究所
「首尾一貫した目的があるだけでは人生を幸福にするのに十分とは言えないが、それが幸福な人生にとってのほとんど不可欠の条件であることもたしかだ。そして首尾一貫した目的は、主として仕事において具現化される」
ー バートランド・ラッセル(哲学者、数学者)
はじめまして、編集工学研究所です。
編集工学研究所のオフィス兼ブックサロンスペース「本楼(ほんろう)」。6万冊の蔵書に囲まれて活動している。
編集工学研究所
編集工学研究所は、所長である松岡正剛が創始した「編集工学」を携えてさまざまな活動に取り組んでいるエディター集団。世界のあらゆる営みを「編集」ととらえ、人や組織や地域の「編集力」を引き出すのが私たちの仕事だ。理化学研究所との共同事業「科学道100冊」、無印良品の「MUJI BOOKS」、近畿大学の図書館「ビブリオシアター」のプロデュースなど、本の目利きをする仕事も多く手掛けている。
そんな私たちがいま取り組んでいるのが、「ほんのれん」というプロジェクトだ。
本でつながる「ほんのれん」
「ほんのれん」は、「本の連」でもある。「連」とは、江戸時代に俳諧や浮世絵などの多様な文化を生んだ有志のネットワークのこと。芭蕉や北斎のようなスターもここから生まれた。江戸時代の「連」のような生き生きとした創発の場を、「本」の力で現代に蘇らせたい。ほんのれんは、「問い」と「本」をきっかけに対話が生まれ、人々がつながり、気づきが連なっていくことを目指す場だ。
なにもかもが加速化する現代において、なぜあえて「本」なのか。大量の情報が勝手に選別されて自動的に届く時代だからこそ、本という「スローメディア」が担える役割は大きい。自分のタイミングで手に取り、自分のペースでページをめくる本は、読者のリズムで考える余地を提供する「遅い」メディアだ。情報過多に溺れる日々の中で、もどかしいほどの余白を抱えた本こそが、私たち自身が考え、悩み、慎重に選択するための手すりを辛抱強く差し出してくれる。
ほんのれんでは、小さなライブラリースペースをオフィスや学校に設置し、月ごとに特集テーマの「問い」と、その問いを考えるための5冊の本「旬感本」をお届けしている。この連載では、ほんのれん編集部の山本春奈が、旬感本を選書する過程の七転八倒の舞台裏をお見せしつつ、どんな本からどんな発見や驚きが得られたかをご紹介。立ち並ぶ本の路地にみなさんをお誘いして、毎月の問いを一緒に考えていきたい。
「働く」ってなんだ?
ほんのれん編集部が今回設定した問いは、「働くってなんだ?」。生活や環境の変化が多いこの時期に、改めて「働く」や「仕事」について考えてみたい。
「働く」を問うために、どんな本がヒントになるだろう。編集工学研究所では何かを考える際に、本を1冊ずつ読むのではなく、関係する書物30冊ほどを図形のように配置して、いっぺんに読み進める。所長の松岡正剛が「configuration(コンフィギュレーション)」と呼ぶ読書法だ。
30冊のうち読む必要がないと思ったものは途中でやめ、これは重要だと思った本は目次から最後までじっくりと精読する。そうすることで、テーマの系譜を追い、自分なりの見取り図を描くことができる。
編集工学研究所
働くの「そもそも」をほぐす
そもそも、働くとは何をすることだろうか。漢字の起源を紐解く『常用字解』には、「働」という字についてこう書いてある。
「働はわが国で作られた字であるが、明治以後の欧米語の翻訳語に使用したものであろう。(中略)のち中国でも使用されるようになった」
ー 白川静『常用字解』
『働くことの哲学』は西洋の「働く」観の変遷を遡りながら、「仕事とレジャー」や「管理されること」「給料をもらうこと」などについて詳細に論じる。
撮影:編集工学研究所
これはちょっと意外だ。「働」という文字自体が、日本では明治期になってようやく登場したという。だとすると、今の私たちが日常的に使っている「働く」という言葉のルーツは西欧にあるのだろうか。
働くという概念の正体が気になり始めた編集部は、まずはストレートに「働くとは何か」に答えてくれそうな本を集めてみた。
なかでもラース・スヴェンセンの『働くことの哲学』は、「働くってなんだ?」の最初の「?」に十二分なヒントをくれそうだ。
忌避すべきものから、誠実に勤しむべきものへ
スヴェンセンいわく、古代からルネサンス期までの西欧世界では「労働=無意味な災い」と見なされており、これがルネサンス期以降、「労働=有意味な天職」という見方に転換して今日に至っている。
古代ギリシアの哲学者たちは、労働とは生活のためにやむを得ず行われるものであって、そのような必要に迫られた強制的な活動は人々を貶めるものだと考えた。特にアリストテレスやプラトンは、身体的拘束をもたらす労働がもっとも卑しむべき活動だとした。
このような考え方は古代ローマやユダヤ教、キリスト教の価値観に引き継がれていき、旧約聖書に描かれた「エデンの園からの追放」が象徴するように、労働は神から罰として与えられた義務であり苦役であるとされた。
これが大きく転換するのが、16世紀のプロテスタンティズムの登場によってだった。マックス・ヴェーバーが『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で明らかにしたように、宗教改革を牽引したマルティン・ルターやジャン・カルヴァンは労働こそ神から与えられた召命であると説いて、天から与えられた仕事、すなわち天職に誠実に励むことが神に仕える最上の方法だとした。この労働観の転換が、勤労と蓄財への意欲を解放して、後の経済成長と資本主義の発展につながっていく。
西洋社会の中だけでも、「働く」をめぐる価値観は時代を経てこんなにも変わってきた。そう思うと、今私たちが持っている「普通に」「ちゃんと」「しっかり」働くことという当たり前や常識も、揺さぶってみる甲斐がありそうだ。すると例えば、こんな疑問が湧いてくる。逆に、「働かない」とはどういうこと?
「働かない」もアリなのか?
資本主義と一体化して発達した勤労観は、「たくさん働き、もっと稼いで、ますます買って、より豊かに暮らす」ことを目指す模範的な労働者像をつくりあげた。人や機械がバリバリ働き、どんどん生産する経済では、作ったものを次々買ってくれる存在が必要だ。
こうして、近代以前は特権階級に限定されていた浪費・消費という活動が、徐々に労働者や一般の大衆向けにも解放される。大量生産・大量消費時代において、働き手は生産と消費を一手に担うことになった。平日に働いて、稼いだお金で週末にせっせと買い物する。私たちは休んでいる間も、消費者として経済活動に参加している。
真面目に働くのは優秀な消費者になるためか?と思うと、ではいっそ「働かない」という選択肢はアリなのか、気になってくる。トム・ルッツは『働かない』の中で、怠け者と呼ばれた人々への膨大なインタビューや観察を行い、いわば「働かないことの哲学」を探った。それはオスカー・ワイルドとフリードリヒ・ニーチェの次の言葉に凝縮されている。
「なにもしないのが世界中でもっともむずかしいことなのだ、もっともむずかしくてもっとも知的なことなのだ」
ー オスカー・ワイルド(詩人・作家)
「君たちはみんな激務が好きだ。速いことや新しいことや未知のことが好きだ。ー 君たちは自分に耐えることが下手だ。なんとかして、君たちは自分を忘れて、自分自身から逃げようとしている」
ー フリードリヒ・ニーチェ(哲学者)
「せっかくの休日なんだから、有意義なことをしなければ!」という焦りや「せっかくの休みにダラダラしてしまった……」という罪悪感は、近代以降に生成されたのかと思うと、なんだか資本主義の時代に生まれたことが恨めしく思えてくる。もともとは怠惰や冗長にだって、れっきとした美徳があったはずなのだ。
「働かない」ことを考える3冊。『働かないアリに意義がある』(長谷川英裕)は、編集工学研究所が行う読書ワークショップ型研修などでも大人気の一冊。
撮影:編集工学研究所
退屈の恐怖といかに付き合うか、暇を消費で埋め尽くすのではなく、本来の楽しみを取り戻すためにはどうすればいいかを問うのが、國分功一郎の『暇と退屈の倫理学』だ。
社会が豊かになって時間的な余裕が生まれたところに資本主義が付け込もうとするのが、広告やセールスに溢れたいまの消費社会だという。生産効率が上がった世の中で、消費者としての役割が強化されているのだとすれば、あえて暇と退屈を取り戻していく姿勢が時間的・精神的な余白や余裕をもたらすのかもしれない。
どれだけ勤労が称揚されても、勇敢な怠け者はどの社会にも一定数出現する。それはアリの世界にも共通する。『働かないアリに意義がある』で紹介されるのは、働きアリの中に働かない個体を持つことで、コロニー全体として不測の事態へ備えるアリ社会の知恵だ。いざという時のために、いざという時には頼りになる余剰を温存しておく。コロナ禍で話題になった「レジリエンス」という言葉を彷彿とさせるけれど、さて人間の組織では、アリの組織ほどに実践的な備えができているだろうか?
当たり前を当たり前でなくしてみる
私たちが「働く」に対して持っている「当たり前」は、時代や環境が変わればぐるりと一転しうる。当たり前が当たり前でなくなると、何のために働くかという問いが突き刺さる。
「働く理由なんて、お金のために決まってる」と言い切るのは簡単だけれど、ではその「お金」って何だろう? そもそもは社会における信用(credit)を表す「約束通貨」だったものが、利子と銀行の発達とともにマッドマネーとして暴走しているのが今の社会だ(ニーアル・ファーガソン『マネーの進化史』)。
信頼で結びつき、働くことで価値をやりとりする関係性が、いつから給与明細上の数字の羅列に収斂されてしまったのだろう? グローバル資本主義や貨幣経済の外にある世界では、働き方は変わるのだろうか?
「貧しさ」の概念を持たないアマゾン先住民も、気軽に仕事を転々とするアフリカ都市民も、その日暮らしで豊かに生きる(小川さやか『「その日暮らし」の人類学』)。ボルネオの狩猟採集民プナンは、人生で何を成し遂げるかという大きな悩みとは無縁に、生きるため、食べるためにどう狩りをするかを考えて日々を過ごす(奥野克己『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』)。
働くうえでのモチベーションや目的意識が求められるようになったのは、20世紀に入って、アメリカを中心にマネジメントの学問が発達して以降のことだ(尾登雄平『働き方改革の人類史』)。その直前には、フォーディズムが経営の世界を席巻していた。ライン分業で役割が細分化され、ひたすらに効率が求められたフォード型の経営が行き詰まり、労働の生産性を高めるためには労働者の感情や職場の関係性が重要だということが発見された。
中長期的な目的意識や「やりがい」を求められるようになったのは、労働力としての生産性を高めるためだった。そう考えると、むしろ自然のリズムに合わせて「その日暮らし」で働く方が本来の「働く理由」に近いかもしれないとさえ、思えてくる。
「働く」の当たり前をほぐす4冊。『十三世紀のハローワーク』(グレゴリウス山田)は、葬儀で泣き叫び儀式のハイライトを演習する「泣き女」や、コーヒーの密輸や違法焙煎を取り締まるために鼻をきかせて街を見回る「コーヒー嗅ぎ」など、こんなことまで仕事になる、という驚きがいっぱい。
撮影:編集工学研究所
日本の職人世界の「働き方」と「育ち方」
当たり前を問い直してくれる世界は、遠い異国にばかりあるわけではない。足元の日本でも、多様な仕事の哲学が伝承されてきた。日本の「働く」を伝える本の中でも、ほんのれん編集部が特に肩入れするのが『棟梁』だ。法隆寺最後の宮大工・故西岡常一に弟子入りしたのち、寺社建設を手がける「鵤(いかるが)工社」を設立して独自の徒弟制度で後進を育てた小川三夫が、技の伝承と人の育成について語る。
「『育てる』と『育つ』は違う。
『育てる』というのは大変な仕事や。
導き方によっては、どこへ行ってしまうかわからんぞ。人の人生が掛かってるんや。無責任にはできないわ。(中略)
しかし、『育つ』となれば話は別や。
育つための環境と機会を用意してやればいいわけだ。学びたい者は来て、その中で自分でやっていけばいい。時間はかかるし、近道も早道もないけども、自然に育っていくやろ」
ー 小川三夫(『棟梁』p.91)
『棟梁』は宮大工の徒弟制度を伝える一冊。住み込みで10年間修業するという「育ち方」には、一人前になるための働き方のヒントが満載。
撮影:編集工学研究所
職人の世界は、技の勝負だ。技を身につけるために、長い時間をかけて道具の扱い方から立ち振る舞いまで、兄弟子や親方から学びとっていく。それは言葉だけで伝えられるものではない。見よう見まねで模倣しながら自ら盗んでいくからこそ、身体化された知が技になる。
言葉にならないものまでひっくるめて伝承する必要があるから、寝食を共にして自分をさらけ出して時間を共有する。そうすることで、一人ひとりの違いを生かした「育ち」が育まれていく。ここには、現代の「ワーク・ライフ・バランス」がすっかり見落としてしまった何かが潜んでいるかもしれない。
「働く」を考える旬感本5冊
30冊以上の本を見た中から、「『働く』ってなんだ?」を考える「旬感本」として私たちほんのれん編集部が選んだのが、次の5冊だ。
「旬感本」は思考の道具としての使いやすさを重視して、最初から最後まで精読しなくても情報が取り出しやすい構造の本を選んでいる。
撮影:編集工学研究所
最初の2冊は、「働く」の歴史を概観する『「働き方改革」の人類史』と、江戸時代の職業多様性をイラスト入りで紹介する『江戸商売図絵』。これは、働き方の変遷を歴史軸で遡りながら、歴史の中の一時期における横への広がりを見ようという、いわば「働く」をタテ糸・ヨコ糸で読み解く2冊のセットだ。
消費の快楽が勤勉という価値観を生み、労働者の生産性を高めるために「やりがい」が導入された(『「働き方改革」の人類史』)。そんな西洋社会の変遷を振り返ったあとに、江戸の職業多様性を覗いてみると、ありとあらゆる独特な商売が街の賑わいを彩っていたことに驚かされる。働くとは戦いであると同時に、遊びでもあるのかもしれない(画像をクリックすると旬感本を紹介する冊子「旬感ノート」をダウンロードできます)。
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続く3冊は、それぞれユニークな視点から「働く」に関する悩みに答えてくれる、『好きなようにしてください』『縄文人に相談だ』『天才たちの日課』。私たちが抱えるお金の悩みや、将来への不安や、日々の忙しさへの倦怠感が、縄文人や経営学者や天才たちにかかると、急に些細に感じられたり愉快になったり思いもよらない解決方法が見えてきたりする。肩の荷をすっと下ろして、「働く」の見方を陽気にほぐしてくれる3冊だ。
『好きなようにしてください』では、現代日本人のありとあらゆる仕事の悩みが投稿される。どの悩みも、結局は「好きなように」するのが一番。『縄文人に相談だ』は農耕社会・貨幣経済以前の縄文時代の暮らし方から悩みをほぐしてくれる。『天才たちの日課』では、歴史に名を刻んだ天才たちの悩みや方法に勇気をもらえる。参考になる日課があるかどうかは……ぜひ、読んでみて(画像をクリックすると旬感本を紹介する冊子「旬感ノート」をダウンロードできます)。
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「働く」を考える=社会と自分を解いて結ぶ
「働く」は、自分と社会の結び目だ。社会が変われば、「働く」も変わる。「働く」が変われば、自分も社会も変わっていく。働くことを問うことが、自分と社会の接点を見つめ直すことにもなる。
ほんのれん編集部では、「働くってなんだ?」と問いながら選書をする過程で、働くことと生きがいの関係性や、お金というものの不思議、将来世代の働き方など、様々な観点が交わされた。忙しい日常の中で、ふと立ち止まって「そもそも」を考えてみることで、日々の心持ちがちょっぴり変わってきたようにも思う。「働く」は環境や人によって様々な見方があるからこそ、問い甲斐があって面白い。
あなたにとっての「働く」って、なんですか?
【付録】今回「コンフィギュレーション」した書籍リスト
そもそもを問う
そもそもなんで働くの?
- 『働くことの哲学』ラース スヴェンセン (著), 小須田 健 (訳)/紀伊國屋書店(2016)
- 『なぜ僕らは働くのか』佳奈 (著), 池上彰 (監修), モドロカ (イラスト)/学研プラス(2020)
- 『だれのための仕事』鷲田 清一 (著)/講談社学術文庫(2011)
むしろ働きたくない?
- 『暇と退屈の倫理学』國分 功一郎 (著)/新潮社文庫(2021)
- 『働かない』トム ルッツ (著), 小澤 英実 (訳), 篠儀 直子 (訳)/青土社(2006)
- 『働かないアリに意義がある』長谷川 英祐 (著)/ヤマケイ文庫(2021)
目的を探る
お金が必要だから働く…ん? お金ってなんだっけ?
働くことは生きがいになる?
- 『ブルシット・ジョブ』デヴィッド・グレーバー (著), 酒井 隆史 (訳), 芳賀 達彦 (訳), 森田 和樹 (訳)/岩波書店(2020)
- 『好きなようにしてください』楠木 建 (著) /ダイヤモンド社(2016)
- 『パーパス経営——30年先の視点から現在を捉える』名和 高司 (著)/東洋経済新報社(2021)
- 『人生の短さについて』セネカ (著), 中澤 務 (訳)/光文社古典新訳文庫(2017)
- 『生きがいについて(神谷美恵子コレクション)』神谷 美恵子 (著), 柳田 邦男 (解説)/みすず書房(2004)
当たり前をほどく
仕事って、想像以上にいろいろあるかも?
- 『江戸商売図絵』三谷 一馬 (著)/中公文庫(1995)
- 『十三世紀のハローワーク』グレゴリウス 山田 (著)/一迅社(2017)
- 『ニッポンのはたらく人たち』杉山 雅彦 (著)/パイインターナショナル(2019)
その日暮らしじゃダメなのか?
- 『縄文人に相談だ』望月昭秀 (著)/国書刊行会(2018)
- 『本当の豊かさはブッシュマンが知っている』 ジェイムス スーズマン (著), 佐々木 知子 (訳)/NHK出版(2019)
- 『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』奥野 克巳 (著)/亜紀書房(2018)
- 『「その日暮らし」の人類学』小川 さやか (著)/光文社新書(2016)
- 『働くことの人類学』松村 圭一郎 (編集), コクヨ野外学習センター (編集)/株式会社黒鳥社(2021)
先達から学ぶ
働き方も、才能のうち?
- 『天才たちの日課』メイソン・カリー (著), 金原瑞人 (翻訳), 石田文子 (翻訳)/フィルムアート社(2014)
- 『僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう』山中 伸弥 (著), 羽生 善治 (著), 是枝 裕和 (著), 山極 壽一 (著), 永田 和宏 (著)/文春新書(2017)
- 『野口聡一の全仕事術』野口 聡一 (著)/世界文化社(2021)
- 『「ない仕事」の作り方』みうら じゅん (著)/文春文庫(2018)
日本に伝わる、「働く」「仕事」の美学って?
- 『棟梁』小川 三夫 (著), 塩野 米松 (聞き書き)/文春文庫(2011)
- 『現代語訳 論語と算盤』渋沢 栄一 (著), 守屋 淳 (訳)/ちくま新書(2010)
- 『千年、働いてきました』野村 進 (著)/角川グループパブリッシング(2006)
歴史を振り返る
「働く」はいつから今の形になった?
- 『「働き方改革」の人類史』尾登 雄平 (著)/イースト・プレス(2022)
- 『賃労働の系譜学——フォーディズムからデジタル封建制へ』今野晴貴 (著)/青土社(2021)
- 『労働の思想史——哲学者は働くことをどう考えてきたのか』中山 元 (著)/平凡社(2023)
- 『会社はこれからどうなるのか』岩井 克人 (著)/平凡社ライブラリー(2009)
これからを考える
これからの働き方ってどうなるの?
- 『NO RULES——世界一「自由」な会社、NETFLIX 』リード ヘイスティングス (著), エリン メイヤー (著), 土方 奈美 (訳)/日経BP日本経済新聞出版本部(2020)
- 『リデザイン・ワーク 新しい働き方』リンダ・グラットン (著), 池村千秋 (翻訳)/東洋経済新報社(2022)
- 『オートメーションと労働の未来』アーロン・ベナナフ (著), 佐々木 隆治 (訳, 解説), 岩橋 誠 (訳), 萩田 翔太郎 (訳), 中島 崇法 (訳)/堀之内出版(2022)
編集工学研究所 山本春奈:編集工学研究所は、松岡正剛が創始した「編集工学」を携えて幅広い編集に取り組むエディター集団。編集工学を駆使した企業コンサルティングや、本のある空間のプロデュース、イシス編集学校の運営、社会人向けのリベラルアーツ研修Hyper Editing Platform[AIDA]の主催など、様々に活動する。同社のエディターを勤め、問いと本の力で人と場をつなぐ「ほんのれん」のプロジェクトマネジャーおよび編集部員として奔走中。