セールスフォースCEO、意中の後継者は｢Business Insiderが過去に記事で取り上げた経営幹部｣と明言

ベニオフ氏は取材時、過去にInsiderが記事で取り上げた主要経営幹部の中に後継者候補がいると語った。

該当するのは、最高プロダクト責任者（CPO）のデビッド・シューマイヤー、最高マーケティング責任者（CMO）のサラ・フランクリン、最高財務責任者（CFO）のエイミー・ウィーバー、さらに最近最高執行責任者（COO）に昇格したブライアン・ミルハムらだ。

ベニオフ氏はインタビューで以下のように現在の経営チームを絶賛している。

｢セールスフォースは信じられないほど人材に恵まれています。私の周りにいる経営幹部陣も在籍年数も長いベテランばかりで、いずれも信じがたいほど優れた人物たちです。おそらくソフトウェア業界で最高の経営陣と言っていいでしょう。

私は彼ら彼女らを強く信じています。過去に低迷期を何度も乗り越えてきた当社の経営陣にとっては、これが初めての戦いというわけではないのです。このような素晴らしいチームと仕事ができることを幸運に思います｣

最近、その優秀な経営幹部陣の顔ぶれに、見覚えのある顔が加わった。2014年までセールスフォースのCOOを務め、その後クラウドコミュニケーション大手トゥイリオ（Twilio）のCOO職を担い、2022年1月に退任したジョージ・フー氏その人だ。

リンクトイン（LinkedIn）のプロフィールによれば、ハーバード大学からスタンフォードMBAを経てセールスフォースに入社。プロダクトマネージャーからCOOまで約10年かけてキャリアの階段を駆け上がったフー氏は、ベニオフに請われてアドバイザーに就任したばかり。

彼が今後どんな役割を果たすのか、はたまた後継者候補その人なのか、現時点では不明だ。

いずれにしても、セールスフォースでは2020年以降のわずか数年の間に2人の共同CEOが退任し、同社を去った経緯がある。

うち1人は冒頭でその退任劇に触れたブレット・テイラー氏で、もう1人はキース・ブロック氏。オラクルの経営幹部として長く活躍した後、セールスフォースのCOOに就任。2018年に共同CEOに昇格したものの、報酬や経営チームの運営方法などの面で不利な待遇が続き、結果として就任わずか1年半でやはり同社を去った。

そうした｢失敗｣の経緯があるにもかかわらず、ベニオフ氏は共同CEOによる経営モデルをなお評価する。

｢共同CEOモデルはうまくいっていました。私は素晴らしい経営モデルだと思います｣

以下に、ベニオフCEO直属の経営幹部リストを掲載する。なお、後継者候補と想定される｢Insiderが過去に記事で取り上げた経営幹部｣以外もリストには含まれている。

• アレックス・デイヨン：アドバイザリーボード会長
• エイミー・ウィーバー：プレジデント兼最高財務責任者
• ブレント・ハイダー：プレジデント兼最高人事責任者
• ブライアン・ミルハム：プレジデント兼最高執行責任者
• デビッド・シューマイヤー：プレジデント兼最高プロダクト責任者
• エボニー・ベックウィス：最高事業責任者兼（ベニオフ）CEO補佐
• フアン・ペレス：エグゼクティブバイスプレジデント兼最高情報責任者
• パーカー・ハリス：共同創業者兼最高技術責任者（取締役兼務）
• サラ・フランクリン：プレジデント兼最高マーケティング責任者
• スリニヴァス・タラプラガダ：プレジデント兼最高エンジニアリング責任者
• スザンヌ・ディビアンカ：エグゼクティブバイスプレジデント兼最高インパクト責任者

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