あと7年でFIREする私が、40歳までに学びたかったお金に関する4つの教訓

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本記事の筆者、ホリー・ジョンシン氏

Holly Johnson

  • 筆者とその夫は、裕福なリタイア生活に着実に向かっているが、常に賢くお金と付き合ってきたわけではない。
  • 早く投資を始めておけばよかったし、もっと早くお金に働いてもらうことを学ぶべきだったと反省している。
  • でも、間違った決断を下してもうまくいく可能性があることも学んだという。

私と夫が20代後半に真剣にお金と向き合い始めた頃、自分たちは当然、何もかも把握していると考えていた。

倹約生活にこだわり、当時の借金を少しでも返済することに向けて邁進するだろうと考えており、実際にそのように行動した。しかし、次に何が起こるかとか、年を取ったらお金に対する態度が劇的に変わりうるかなど、ほとんど考えていなかった。

実際は途中で自営業になり、所得が増え始めた。43歳になったいま確かに言えることは、7年以内に子どもが家を出る頃に、私たち夫婦は経済的自立を達成し、裕福なリタイアに着実に向かっているということだ。

とは言え、30代から40代前半に学んだいくつかの教訓をもっと早く知っておけばよかったと思っており、その理由は1つではない。若い頃にお金について知っておきたかった4つの教訓と、その理由を以下に説明しよう。

1. 所得が増えればすべてが変わる

早く知っておけばよかったと思う1つ目の教訓は、所得の増加がいかに大きな影響をもたらすかということだ。特に以前は9時から5時までのサラリーマンとして年収4万ドル(約540万円)を稼ぐに過ぎなかった私は、そのことを身にしみて感じている。

誰が何を言おうと、固定給では節約できる金額に限界がある。電話代を節約し、月額制のミールプランを利用し始めることは可能だ。さらに家を小さくして、自動車保険や火災保険をいろいろ調べて選んでみるのも良い。でも大した節約にはならない。 

さらに悪いことには、従来の9時から5時までの仕事では、昇給があったとしても毎年決まった金額しか受け取れない。10年以上前に私が勤めていた時は、せいぜい毎年3%の賃上げが良いところだった。

反対に、もっと稼げる方法を見つければ、将来に向けた投資をより早く開始しつつ、多くの問題を解決できる。もし昔に戻って何かを変えられるならば、自分が正しい決断をできるかどうか何年もくよくよ悩まずに、できるだけ早くサラリーマンを辞めて自営業になっただろう。

自営業はちょっとと思う人は、所得を増やす別の方法を探すことで大きな違いをもたらすかもしれない。残業をする、副業を始める、より給与の高い仕事に替わるといったことだ。

2. 複利の力を侮るなかれ

この教訓は1つ目とも関連するが、もっと若いころにリタイアに向けた投資を始めておけばよかったと切に思う。初めて確定拠出年金口座を開いたのは実のところ20代後半で、当時は所得の微々たる割合しか拠出していなかった。複利の効果を理解したいまとなっては、もっと拠出しておけばよかったと悔やまれる。

実際、できるだけ早く定期的に投資を始めることが、複利のメリットを存分に生かす最善の方法であり、そうすれば好きな時に自分の望む形でリタイアできる。結局のところ、早く投資を始めれば将来のための資産形成に早く着手できるのであり、最終的に複利の効果によって、過去の投資からさらに資産を増やせるのだ。

例として次のシナリオを考えてみよう。30歳から30年間、毎月1500ドル(約20万円)投資をしたとしよう。つまり60歳になるまでの拠出額は54万ドル(約7300万円)だ。7%の平均利回りで運用したとすると、この金額は30年間で170万ドル(約2億3000万円)超になる。一方、40歳から始めて20年間、毎月2250ドル(約30万円)投資をした場合も、期間は短くなるが投資総額は同じく54万ドルになる。しかし、同じく7%の利回りで運用しても、20年後の60歳の時に最終的に手にする金額は110万6000ドル(約1億5000万円)にしかならない。

3. 失敗が多くても最後はうまくいくことがある

私と夫はすばらしいお金の判断もいくつか下したが、失敗もいくつかやらかした。例えば、前述のとおり退職貯蓄を開始するのが遅れたし、セカンドハウスのリフォームにお金をかけすぎて売却時に損が出た。

また、結婚当初の数年間は新車の買い替えに大枚をはたき、投資を始めた頃は不必要に高い手数料を課す証券会社を使っていた。

しかし年を取ったいま、たくさん失敗してもうまくいくことを実感した。悪い判断と良い判断を組み合わせれば良いのだ。たとえ、毎年3歩進んで2歩下がっていると感じたとしても、時間をかけてゆっくりと「前に進む」ことに注力しなければならない。

最終的に私と夫は思い切って自営業を始め、稼ぎが良い時期に多くの投資を行い、10年以上にわたって借金しないといった数多くの優れた判断を下した。過去の失敗でいくぶん足踏みはしたが、正しい判断はその差を埋め合わせる以上の効果を発揮した。

4. 心のエネルギーはプライスレス

ここ何年間は特に、人生で本当に大事なことに心のエネルギーを取っておかなければならないと実感している。つまり心の平静さを保つために「利便性」に喜んでお金を払うようになったのだ。定期的にハウスクリーニングを頼んだり、店に行く手間を省いてネットで食材を注文したりしている。

私は節約に慣れてしまっていたので、この教訓を身に着けるのに長い時間を要した。スーパーのチラシからクーポンを切り取ったり、セール品を探して店を渡り歩いたりと、わずかな金額を節約するために何時間も費やす生活を長年経験してきた。だが年を取ったいま、自由な時間を仕事や子供たちとのくつろぎの時間に充てたい。10年かかったけれども、ようやく自分の時間を家族や仕事への投資に使った方が良いと悟った。その他外注できるものには、ほとんどコストは心配しなくなった。

結局、年齢を重ねたことで、お金は大事だけれども、その理由はかつて考えていたこととは違うということがわかった。最近では自由と時間という、人生において本当にプライスレスな2つにお金を使っている。

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