ほぼ上位モデルのグーグル「Pixel 7a」実機レビュー:注目のカメラ機能の実力を試してみた

Pixel 4aのカラバリ

Pixel 7aはチャコール(黒)、スノー(白)、シー(水色)、コーラル(赤)の4色展開。

撮影:小林優多郎

グーグルが5月10日開催の開発者向け年次イベントで発表した新型スマホ「Pixel 7a」。

「Pixel aシリーズ」として日本では5世代目。歴代のaシリーズは、キャリアの販売施策などで実質1円など、かなり手の出しやすい価格になることもあり、注目の製品だ。

日本ではすでにグーグル直販サイト「Google Store」などで販売が始まっており、今回は発売前に数日間使用する機会を得た。そのファーストインプレッションをお送りする。

「7」の性能に肉薄する「Pixel 7a」

Pixel 7aを手持ち

Pixel 7aは6.1インチ有機ELディスプレイの比較的持ちやすい部類のスマートフォンだ。

撮影:小林優多郎

Pixel 7aを第一印象は「これは本当にaシリーズなのか」という点だ。

理由はその仕様にある。以下は、2022年10月に発売された「Pixel 7/7 Pro」との比較表だ。

Pixel 7a Pixel 7 Pixel 7 Pro
CPU Google Tensor G2
メモリー 8GB 12GB
ストレージ 128GB 128/256GB 128/256/512GB
ディスプレイ 6.1インチ有機EL
1080×2400ドット、最大90Hz駆動
6.3インチ有機EL
1080×2400ドット、最大90Hz駆動
6.7インチ有機EL
1440×3120ドット、最大120Hz駆動
背面カメラ 64MP(広角)+
13MP(超広角)
50MP(広角)+
12MP(超広角)
50MP(広角)+
12MP(超広角)+
48MP(望遠)
正面カメラ 13MP 10.8MP
バッテリー容量 4385mAh 4355mAh 5000mAh
ワイヤレス充電 対応 急速対応(最大21W) 急速対応(最大23W)
防水/防じん IP67 IP68
OS Android 13

心臓部である独自チップ「Tensor G2」や画面内指紋認証はもちろん機能面でも「すべての7シリーズで使える」ものはかなりある。

Pixel 7 ProとPixel 7a

さすがにPixel 7 Pro(写真左)とPixel 7a(右)ではスペック的な差が大きい。

撮影:小林優多郎

ハードウェア面でPixel 7 Proと7aを比べるとカメラの数や、ディスプレイの仕様にかなり差があるが、正直7aはかなり7に肉薄していると言える。

しっかり使える「カメラ」、ただしマクロ機能はなし

Pixel 7aのカメラ

Pixel 7aの背面カメラは、64MP広角カメラと13MP超広角カメラの2眼構成。

撮影:小林優多郎

Pixelシリーズ共通の強みとして、Tensor G2のパワーとグーグルの機械学習のノウハウを組み合わせたカメラ機能が挙げられる。

7aにもカメラ機能の強みは健在……というより、これもまた7にひけを取らない性能を持っている。

以下、比較を含めいくつかの作例を見てもらえばその実力が分かるだろう。

風景作例

64MPの広角カメラで撮影。

撮影:小林優多郎

ハンバーグ作例

64MPの広角カメラで撮影。

撮影:小林優多郎

曇り空の作例

64MPの広角カメラで撮影。

撮影:小林優多郎

望遠性能の作例

Pixel 7aとPixel 7 Proを同じズーム倍率にして撮影。超解像処理で鮮明にはなっているが、7aの方がノイズが目立つ。

撮影:小林優多郎

長時間露光の作例

超広角レンズで長時間露光モードを使って撮影。日が沈むぐらいの時間帯だったが、手持ちでここまで撮れた。

撮影:小林優多郎

一方で、「aシリーズ」らしさを感じるのもまたカメラ機能である。

グーグルによると7aには「超解像ズーム」の倍率以外、7/7 Proだと対応している「アクション パン」「シネマティックぼかし」「マクロフォーカス」「10bit HDRの動画撮影」などの機能がない。

個人的に実用面で気になったのは「マクロフォーカス」だ。同機能は被写体にカメラが近づくと、自動で焦点距離の短い超広角レンズに切り替わる機能だ。

接写時のアラート

被写体まで3cm程度近づくとアラートが出る。

画像:筆者によるスクリーンショット

マクロフォーカスに対応しているPixel 7/7 Proでは被写体から3cmぐらいの距離でも撮影できるが、Pixel 7aで7/7 Proと同じぐらい近づけると「被写体から離れてください」と言ったアラートが出てくる。

前述のハンバーグのテーブルフォトを見て分かる通り、料理の写真を撮るぐらいの距離感で困ることはないが、マクロ撮影を重視したい人は念頭に置いておいた方が良いだろう。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み