ハッピーセット「ウォーリーをさがせ!」。
撮影:荒幡温子
日本マクドナルド(以下、マクドナルド)が、2023年5月19日(金)から期間限定で、「ウォーリーをさがせ!」とコラボしたハッピーセットを販売する。
FSC認証紙(環境に配慮した森林資源を原材料にした紙)を使用したジグソーパズルの「ウォーリーをさがせ!」に加えて、AR技術も活用。スマホやタブレットで「ウォーリーをさがせ!」を楽しめるミニゲームがハッピーセットについてくる。
マクドナルドでは、2025年末までにすべてのハッピーセットのおもちゃを再生可能な素材、リサイクル素材もしくは認証された素材など、サステナブルな素材へ移行することを目指しており、今回発表した商品もその流れを組んだものだ。
なお、ハッピーセットでは、この3月にドラえもんのアイテム「どこでもドア」がARで出現するコラボを実施するなど、新しい技術の活用を進めている。AR技術を「ゲーム」に応用する今回の事例は、マクドナルドとしても初めての試みとなる。
親世代にも刺さるコンテンツで「親子のコミュニケーションを」
撮影:三ツ村崇志
今回のハッピーセット「ウォーリーをさがせ!」は、税込490円から(一部店舗及びデリバリーでは価格が異なる)。5月19日(金)から、全国のマクドナルド(一部店舗除く)で約4週間にわたっての販売される予定だ(なくなり次第終了)。
イラストには、ハンバーガーやサイドサラダ、さらにはマクドナルドで働くクルーまで、コラボならではのモチーフが多数登場する。
ジグソーパズル版の「ウォーリーをさがせ!」では、レベル1〜3まで3段階の難易度を設定。レベル3で探す「ウォーリー」は、あえて子どもが一人で探すには難しいところに隠されている。
このレベル分けこそ、マクドナルドのハッピーセットのアイデンティティである「家族でのコミュニケーションの場を生む」ためのこだわりであると、開発担当であるマーケティング本部ナショナルマーケティング部の加藤綾子氏は語る。
「実は『ウォーリーをさがせ!』は、ハッピーセットと同じ1987年に誕生したというのが、今回のコラボの面白いところでして。まさに親御さん世代が子どもの頃に遊んだ絵本でもあると思うので、ぜひ、最後のクライマックスであるレベル3は、当時を懐かしみながら、親子でやっていただきたいという思いがあります」
「スマホに触ってくれた方が役に立つ」
今回発表したハッピーセットには、ARゲームもついてくる。
撮影:荒幡温子
マーケティング本部ナショナルマーケティング部マネージャーの佐賀貴氏は、ハッピーセットのおもちゃを触る子どもたちが、高度なデジタルネイティブであることを強調。
「子ども世代はデジタルに抵抗が無くなってきています。親御さんの『むしろスマホに触ってくれたほうが将来に役立つんじゃないか』というご意見も参考に開発を進めました」
と、今回ARによるゲームも組み合わせた背景を語る。
箱に同封されているQRコードを読み込むと、ウォーリーの3D絵探しゲーム、「とびだす『ウォーリーをさがせ!』」が体験できる。
ゲームを起動した瞬間、ウォーリーたちポンっと飛び出してきた。この中から、制限時間内に10個の「さがしもの」を見つけ出す。見つけた数に応じて、「ウォーリーマスター」の称号を与えられる。
ゲームが起動すると、キャラクターやマクドナルドならではのモチーフが登場する。
スクリーンショット:とびだす 「ウォーリーをさがせ!」
さがしものの数が思いの外多かったり、「クルー」と言っても人によって細かく格好が違ったりと、想像以上に制限時間内の全制覇は難しい。とりわけウォーリーは、ほかのキャラクターと比べて見つけにくく、時間を要した。
「さがしもの」はゲームを立ち上げるたびにランダムに割り当てられているので、繰り返し楽しめる。ただし、ハッピーセットの販売期間終了後、約1週間でARの体験は終了となるので注意が必要だ。
「ハッピーセットにはもっとできることがある」
子どもたちの周囲を取り巻く環境も、この36年間に大きく変わっていった(写真はイメージです)。
撮影:今村拓馬
ハッピーセットの誕生は1987年。36年の歴史の中で、一貫しているのは「家族の幸せと未来を担う子どもたちのために健全な成長と発達をサポートしていく」という考え方だという。
ただ、「ハッピーセットでもっと取り組めることがあるんじゃないか」(佐賀氏)と、2021年に開発方針を一新。「大人が子どもに学ばせようとする」のではなく「子どもの遊びの結果として学びにつながっている」ということをより意識する商品開発を進めるようになった。2020年からは、発達心理学の専門家である沢井佳子氏がおもちゃ開発に監修として携わる。
昨今取り組んでいるAR活用などのデジタル領域への展開も、ハッピーセットが時代に合わせて進化している流れの一環だ。
佐賀氏は、
「デジタルコンテンツを広げていくことで、次世代のハッピーセットを創出し、子どもたちの将来の体験や想像力に貢献していきたいと思っています」
と語った。