飲食チェーンの幹部によると、若い人々はスパイシーな料理やチキンを求めているという。
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- Z世代は、他の世代よりも辛い料理やチキンのメニューを好んでいるという。
- ファストフード店では、若い人々を誘い込むために新しいメニューを追加している。
- サブウェイはよりスパイシーなオプションを提供し、ディッキーズ・バーベキュー・ピットではメニューにスモークチキンウィングを追加した。
Z世代は他の世代とは違う味を好むため、ファストフードチェーンはこれまで提供してきたメニューの変更を余儀なくされている。
飲食チェーンの幹部によると、Z世代のような若い客層はスパイシーな料理やチキンを求める傾向にあり、若い人々を呼び込むために新しいメニューを追加しているという。
「一般的には、若い世代ほど辛さのレベルが上がっていく」とパンダエクスプレス(Panda Express)のマーケティングコミュニケーション担当のバイスプレジデント、ファビオラ・デル・リオ(Fabiola Del Rio)はInsiderに話している。
フード・ビジネス・ニュース(Food Business News)によると、フランクス・レッドホット(Frank's RedHot)、チョルーラ(Cholula)、シュワルツ(Schwartz)などのハーブやスパイス、ソースのブランドなどを有するマコーミック(McCormick)の社長兼CEO、ブレンダン・M・フォリー(Brendan M. Foley)は、2023年2月に行われたニューヨーク消費者アナリストグループの会議で、「Z世代とミレニアム世代は以前の世代よりも実験的で、本格的で、大胆で、スパイシーなフレーバーを好む」と述べたという。
「彼らの辛さへの愛は、ホットソースのような本質的に辛い食品だけでなく、塩味のスナックのような辛くてスパイシーな食品の成長を促している」とフォーリーは述べた。例えば、ミレニアル世代の間ではシラチャーソース(Sriracha sauce)の人気が高いという。
Insiderが取材したところ、チポトレ(Chipotle)では、チーズディップに唐辛子を加えてスパイシーに仕上げたディップソース、「ケソブランコ(Queso Blanco)」をZ世代は他の世代より多く注文しており、ウェンディーズ(Wendy's)では「スパイシー・チキン・ナゲット(Spicy Chicken Nuggets)」が特にZ世代の人気が高いという。デル・リオによると、パンダエクスプレスではスパイシーな鶏肉のナッツ炒めやエビの炒め物に彼らの高い需要があるという。
サブウェイ(Subway)は、Z世代にアピールするため、よりスパイシーなオプションを提供しているとInsiderに語っている。
Z世代の味覚が他の世代と異なっているのは辛いものに対してだけではない。
「彼らは圧倒的にチキンを注文している」とディッキーズ・バーベキュー・ピット(Dickey's Barbecue Pit)のローラ・ディッキー(Laura Dickey)CEOはInsiderに語っている。
「常にメニューにチキンは入れていたが、Z世代にフォーカスしたものではなかった。スモークチキンウィングを追加したのはZ世代に対応するためだ」
タコベル(Taco Bell)のCEOマーク・キング氏も同じように、「Z世代の顧客がビーフではなくチキンを注文することが増えている」とブルームバーグ(Bloomberg) に語っている。
2022年にモーニング・コンサルト(Morning Consult)が行った世論調査では、アメリカのZ世代1000人のうちの13%が、ステーキ、ハンバーガー、寿司、フライドポテトを抑えて、ピザの次にチキンが好きな食べ物だと回答している。パイパー・サンドラー(Piper Sandler)が2022年秋に実施した10代の若者のレストランブランドに関する調査でも、チキン・ファストフード・チェーンのチックフィレイ(Chick-fil-A)が一番人気だった。
そして、できる限りZ世代はチキンをスパイシーにして食べることを好んでいる。リサーチ会社のNPDは、「チキンサンドイッチは、Z世代にとって不可欠な商品であり、特にバリュー価格の商品やスパイシーな商品が多い」と報告している。
「Z世代は社交の場として大人数で食事をする傾向があり、インフルエンサーマーケティングに引き込まれ、食事を特別なことにするためにお金をかけることを恐れない」とクイックサービス・レストランチェーンの幹部たちもInsiderに語っている。