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- イーロン・マスクはテスラの株主総会で、初めて広告に「挑戦」すると発言した。
- この億万長者は、これまで広告を嫌ってきた。
- マスクの発表は、イベントに参加した投資家たちの歓声に包まれた。
イーロン・マスク(Elon Musk)氏は、テスラ(Tesla)がその歴史上初めて広告を出稿すると述べた。
「ちょっとした広告を試してみて、様子を見よう」と、マスクは2023年5月16日にオースティンの社屋で行われたテスラの年次株主総会「サイバー・ラウンドアップ2023」で語った。
マスクは、株主のケビン・パフラス(YouTuberのMeet Kevinとしても知られる)が同イベントで、テスラファン以外の人に同社の製品を知ってもらうためにもっと努力する必要があると提案した後、同社は製品の広告を始めると述べた。
「わかっている」とテスラCEOは言い、ツイッター(Twitter)が「広告に大きく依存しているのは皮肉だ」と付け加えた。
2022年、ツイッターは収益の約90%を広告主から得ていた。しかし、このプラットフォームは、マスクの買収以来、一部の広告主が逃げ出したと伝えられている。
テスラのイベントでのマスクの発表に、会場の観客から歓声が上がった。億万長者はその後、16日の夜にCNBCのデイビット・フェイバー(David Faber)に、その熱狂ぶりに驚いたと語った。彼はCNBCに対し、テスラはブランドに対する誤解を解くため、特に価格設定や安全性に関して広告を使用すると述べた。
しかし、テスラはまだ広告の明確な戦略を持っていないようだ。マスクはフェイバーに対し、広告を試してみることを決めたばかりだと語った。
この動きは、一部のテスラ投資家が求めていたものだ。4月、テスラの投資家ロス・ガーバー(Ross Gerber)は、この電気自動車メーカーは広告に関して、もっとアップルのようになる必要があると述べた。
「テスラは単に広告を出すべきで、いつか彼らはこれを理解するだろう」と彼はツイッターに書いた。
「それは、ほとんどすべての企業が広告を出す理由と同じだ。製品について消費者を教育するのだ」
マスクは、テスラがどこで製品の広告を開始するかは明言しなかった。しかし、ウェドブッシュ(Wedbush)のテックアナリストであるダン・アイブス(Dan Ives)は、16日のツイートで、この決定はEV競争の激化に対抗するための「大きな前進」だとした。
テスラは長年にわたり、あまり伝統的でない方法で製品を宣伝してきた。このブランドは、マスクによる宣伝に大きく依存してきた。億万長者のマスクは、1億4000万人近いフォロワーを持つ自身のツイッターで、テスラやそのさまざまな製品についてしばしばツイートしている。世界第2位の富豪としての彼のイメージもまた、このブランドの代名詞となっている。
過去にマスクは、広告が嫌いで、テスラは宣伝内容よりも研究開発に資金を投入することを好むと発言している。しかし、先週、ツイッターの後任CEOに広告の専門家を任命したことから、この問題に対するマスクのスタンスが軟化している兆しがある。マスクがツイッターを買収した直後、スペースX(SpaceX)はツイッターで同社の衛星インターネットサービス「スターリンク(Starlink)」の広告キャンペーンを実施した。