4年で1億円を貯めたシングルマザーが語る、目標達成のための6つのステップ

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ラキシャ・シモンズ氏

Courtesy Lakisha Simmons

  • 離婚により経済的に不安定になったラキシャ・シモンズ氏は解決策を探した。
  • 本を読んで、お金の貯め方と、退職金口座と証券口座に投資する方法を学んだ。
  • 新しく得た知識を生かして、「何年貯金しても手が届かないぐらいの額」の資産を得た。

2017年、離婚を機に10歳に満たない子を2人抱えるシングルマザーとして生きていくことになったラキシャ・シモンズ氏は、経済状況が劇的に変化した。

子供たちに引っ越しを経験させたくなかったため、シモンズ氏は夫婦で暮らしていたテネシー州ナッシュビルの自宅は維持することに決めたが、そのためには自分ひとりの収入で住宅ローンを返済しなければならなかった。

数々の請求書の支払いを続けていけるか不安になったシモンズ氏は解決策を求め、どの年齢で仕事から引退した場合に、どれぐらいの貯蓄があれば経済的な自立が可能なのかを調べた。シモンズ氏にとって、経済的な自立とは、給料の心配をしなくても十分にやっていける額の貯蓄がある状態を意味していた。

「金銭的な不安が私の肩に本当に重くのしかかっていた。人に頼らなければやっていけないような状況には陥りたくなかったので、投資だけで生活するには何が必要なのだろう、などと考えた」と、ブレイブ・コンサルティング(BRAVE Consulting)を設立し、シックス・シグマ(主に製造業で使用される経営・品質管理手法)のブラックベルトにして、ベルモント大学解析学准教授でもあったシモンズ氏は語る。

4年も経たないうちに、シモンズ氏は経済的な自立という目標を達成した。貯金と投資の合計が75万ドル(約1億円)を超え、いつでも投資だけで生きていけるようになった(ただし、仕事は楽しいので辞めるつもりはない)。経済的に安定したとわかったことで、シモンズ氏から不安が消えた。

シモンズ氏が目標を達成するためにたどったステップをここで紹介しよう。

1. まずパーソナルファイナンスの本を読んだ

旅を始めたばかりのシモンズ氏には、パーソナルファイナンスに関する知識が乏しかった。そこで、ブログ、記事、書籍を読みあさり、最後には自分にとって実行可能な解決策を見つけた。

特に役に立ったのは「ミスター・マネー・マスターシュ(Mr. Money Mustache)」と「ミレニアル・レボリューション(Millennial Revolution)」というふたつのブログだった。どちらもわかりやすいステップを用いて、経済的自立を達成する方法を説明していたからだ。シモンズ氏は、早期退職を目指した資金活用法など、重要なアドバイスを参考にした。

2. 家を売った

シモンズ氏はナッシュビルの家に愛着があったが、すぐにそれが自分にとって最大の不要な支出であることに気づいた。そこで、ベッドルームが5つあるその家を売り、90平方メートルほどの2ベッドルームの家に引っ越すことにした。そのおかげで、住宅費から年間1万2600ドル(約173万円)が節約できるようになった。売却で得た利益を、多様なポートフォリオを維持する証券会社の口座に投資した。

3. 支出を管理した

シモンズ氏は支出を追跡および管理するために3つのツールを使っている。最初に、1年の支出を把握するためにスプレッドシートを作成した。このチャートを利用して、収入を支出と貯金と投資に分ける計画を立てた。

続けて、予算管理アプリのミント(Mint)を使って、毎月のお金が実際にどう動いているのかを追跡した。その結果、ある時点から次の時点までに自分がどのような出費をしているかが理解できたので、特定の購買活動に価値があったのかを検討できるようになった。

最後に、パーソナル・キャピタル(Personal Capital)にアカウントを開設して、自分の純資産を監視した。

4. 毎月の請求額を極力減らした

シモンズ氏は毎月の請求書のすべてを見直し、支出を抑える方法を探した。不要な出費を切り詰め、必要な製品やサービスは価格の手ごろなもので置き換えた。

ケーブルテレビとの契約を破棄することで、年間1440ドル(約20万円)を浮かすこともできた。携帯電話のプランも、固定料金のミント・モバイル(Mint Mobile)に切り替えたことで、年間さらに1620ドル(約22万円)を節約できた。保険契約も見直し、毎月の支払い額が少ないものに切り替えた。さらには、買い物をするときも高価なチェーン店は避けるようになった。

5. 税的に有利な退職金口座を最大限に活用した

シモンズ氏は雇用主が提供する403(b)退職基金を最大限に活用するよう努めた。また、雇用主が457(b)という追加のオプションを提供していることも知った。これは、税引き前の現金を振り込むことが可能な税制上優遇された繰延報酬プランだ。雇用主が提供する口座が限度額に達したので、シモンズ氏は余った資金をロスIRAに移した。

努力して貯蓄した甲斐があって、シモンズ氏は収入のおよそ33%を退職基金に回すことができた。

6. 証券口座を活用した

退職基金に十分に貯蓄できるようになったので、シモンズ氏はバンガードを通じて証券口座にも投資するようになった。彼女が目指したのは、インデックスファンドETF(上場投資信託)のミックスだ。投資を分散させることが目的だった。ただし、毎月決まった額を投資したわけではなく、予算の余りをその都度投資した。

「経済的に自立するのに必要だったのは、お金を出すという考えから、お金を貯める、投資するという考えに頭を切り替えることだけだった」と、シモンズ氏はInsiderに語る。「おかげで、何年貯金しても手が届かないぐらいの額に、投資が育ってくれた」

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