モナコで富裕層の上位1%に入るためには、1240万ドルの純資産が必要、とナイト・フランクの調査は伝えている。
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- ナイト・フランクの新たなデータは、25カ国で富裕層の上位1%に入るためには、どのくらい裕福である必要があるのか示している。
- ランキングでトップとなったのは、モナコ。この国で富裕層の上位1%に入るには、1240万ドルが必要だ。
- アメリカは510万ドル。イギリスなら330万ドル、UAEでは160万ドル、中国本土は96万ドルだ。
モナコで富裕層の上位1%に入るためには、1240万ドル(約17億1700万円)の純資産が必要だ、と新たな調査が伝えている。
不動産コンサルタント、ナイト・フランク(Knight Frank)のウェルス・サイジング・モデル(Wealth Sizing Model)のデータは、25カ国でいわゆる「1%」に入るためには、どのくらいの純資産を有している必要があるのか、示している。ランキングでトップとなったのはモナコで、ナイト・フランクは超富裕層の人口密度が世界一高いとしている。
2位はスイスだが、必要な額はモナコよりかなり少ない。スイスで上位1%に入るには、660万ドル(約9億1000万円)必要だ。
3位はオーストラリアで550万ドル(約7億5700万円)、そのあとにニュージーランドの520万ドル(約7億1600万円)、アメリカの510万ドル(約7億200万円)が続く。イギリスは330万ドル(約4億5000万円)だった。
富裕層の上位1%に入るために必要な富
Chart: Ricki Lee/Insider Source: Knight Frank
アジアのトップはシンガポールで350万ドル(約4億8200万円)と、香港の340万ドル(約4億6800万円)をわずかに上回った。日本は170万ドル(約2億3400万円)、中国本土が96万ドル(約1億3200万円)だった。
中東では、UAE(アラブ首長国連邦)がトップで、160万ドル(約2億2000万円)だ。
中南米のトップ、ブラジルは43万ドル(約5900万円)と比較的低めだ。
モナコはセントラル・パークよりも狭いが、億万長者だらけ
モナコは面積がわずか0.78平方マイル(約2平方キロメートル)と、世界で2番目に小さな独立国であり、ニューヨークにあるセントラル・パーク(Central Park)よりも狭い。隣接するのはフランスと地中海のみ。だが、その人口は多い。12月時点の人口は約3万9000人だ。
地中海性気候 で、華やかなイベントも多く、税金は安い(所得税はない)ということもあり、世界で最も裕福な人々が居住している。国連データ(UNdata)によると、モナコは2021年、国民1人当たりのGDP(国内総生産)が23万4317ドル(約3200万円)と世界一で、リヒテンシュタインの16万9260ドル(約2300万円)、ルクセンブルグの13万3745ドル(約1800万円)、バミューダの11万2652ドル(約1600万円)を上回っている。
ナイト・フランクは以前、モナコでは2026年までに、255人の資産が3000万ドル(約41億2800万円)以上に、4万人近くが100万ドル(約1億3800万円)以上になると予想していた。