Courtesy of Kabuki Strength
- ワークアウトのやり過ぎはからだを鍛えたり、筋肉をつける妨げになるし、怪我のリスクを上げる。
- 疲労感が続く、イライラする、痛みがある、思うようにからだが動かないのは、トレーニングのペースを落とすべきサインだとパワーリフティングのエリートは話している。
- 怪我をしていたり、フォームが悪くなっている時は、無理をして続けるよりもからだの回復を優先した方がいいという。
世界記録を持つパワーリフティングの選手で、Kabuki Strengthの共同創業者クリス・ダフィン(Chris Duffin)氏によると、筋肉をつけたり、からだを鍛えたいと思うなら、わたしたちは思っている以上に休む必要があるのかもしれない。
トレーニングのやり過ぎは成果を損ない、怪我のリスクを上げる可能性があるとダフィン氏はInsiderに語った。初心者ならなおさら、だ。
パフォーマンスが上がらない、気分や睡眠に何かしら問題がある、痛みが続くといった状態はいずれもからだの回復に専念すべきサインだとダフィン氏は言う。どのようなところに気を付けたらいいのか、ポイントを見ていこう。
頑張っているのに筋力が上がらない、筋肉が増えない
ワークアウトのやり過ぎを示す危険信号の1つは、パフォーマンスが上がらないことだ。これは筋肉が強くなるのに十分な休息とサポートが与えられていないことを意味すると、ダフィン氏は話している。
ジムで「ジャンク・ボリューム」 —— 疲れるだけで、新たな効果をもたらさないワークアウト —— に何時間も費やすのは要注意だ。
今までできていたことができない
筋力トレーニングを成功させるには「プログレッシブ・オーバーロード」 —— 徐々に負荷を増やしていくこと —— が大事だ。
ただ、やり過ぎは後退をもたらし、前よりも少ない重量しか挙げられなくなる可能性があるとダフィン氏は話している。
限界までトレーニングをすることで、より多くを得ることができる場合もあるものの、どんなワークアウトをやってもくたくたになってしまったり、ワークアウトをやり切るために強度を落とさざるを得ない場合は赤信号だ。
気分や睡眠の質など、生活に悪影響が出ている
運動はメンタルヘルスの向上につながるものの、やり過ぎはむしろ裏目に出て、疲弊を招いたり、普段よりもイライラ不機嫌になる可能性もある。
質の高い睡眠も健康と運動能力を向上させる重要な要素だ。もしも夜からだが痛くて落ち着かず、睡眠不足になっているなら、休息を取るべきだとダフィン氏は話している。
可動域が狭くなったり、フォームが悪くなっている
痛みや疲労のせいでからだが思うように動かないのも危険信号だ。スクワットの姿勢がしっかり取れなくなったり、ウエイトを正しい位置で持つことができなくなったら要注意だ。
間違った筋肉を使って、からだに過度の負担をかけることで、関節痛やその他の痛み、怪我を悪化させることもある。 走る時にどちらかの側に傾いてしまったり、オーバーヘッドプレスの時に体幹が安定せず、肋骨の下の方が広がるのもよくない。
自分のフォームが正しいかどうか、定期的にパーソナルトレーナーにチェックしてもらおう。そして、トレーニング中に筋肉の疲労だけでなく、どこか痛いところがあれば、今やっていることを止めようとダフィン氏は話している。悪いフォームでワークアウトをしても何も良いことはないし、怪我をするリスクも高くなる。
フォームローリングやストレッチ、マッサージをしないとワークアウトをやり切れない
ダフィン氏によると、ジムで最初に立ち寄るのがフォームローラーなら、あなたはワークアウトをやり過ぎているかもしれない。ストレッチやマッサージは疲労回復や怪我の予防に役立つとはいえ、痛みのない運動には必要ないはずだと同氏は話している。
痛みや張りを和らげるためにワークアウトを中断するのも、常であってはならない。
「ワークアウトをやり切るのに、その場しのぎの解決策に頼らなければならないなら問題アリです」とダフィン氏は言う。
「その時だけなら大きな問題はありません。ただ、あなたがワークアウトをするたびにそれをやっているなら、何か違うことをすべきサインです」
痛みや怪我が長引いている
小さな痛みでも続くようであれば、それはワークアウトをやり過ぎている危険信号で、無視してはいけないとダフィン氏は話している。
痛みを我慢したり、激しい運動をし過ぎたりすると、もっとひどい怪我につながり、ジムに通えない時間がさらに長くなる恐れがある。
やり過ぎている時は… 回復するまで強度を下げよう
トレーニングのやり過ぎから回復するための最良の方法は、持ち上げるウエイトを減らすか、休息を多く取ることで運動量を減らすことだ。怪我をしていたり、可動域が著しく制限されている場合は、トレーニングを完全に止めるのが一番かもしれない。
トレーニングから完全に離れた後は、再び怪我をするリスクを減らすために、徐々に再開することが重要だとダフィン氏はアドバイスしている。