チャット広告への関心が高まるなか、パブリッシャーと広告主の対応は

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※この記事は、ブランディングを担う次世代リーダー向けのメディアDIGIDAY[日本版]の有料サービス「DIGIDAY+」からの転載です。

ジェネレーティブAIと広告の未来といえば、5月10日に開催された開発者向けカンファレンスGoogle I/Oが注目されている。とはいえ、チャットボット収益化の新しい方法を今週取り上げたのはGoogleがはじめてではない。

口火を切ったのはマイクロソフト(Microsoft)だ。5月8日に発表した新しいチャットAPIは、パブリッシャーやアプリをはじめとするオンラインサービスが、他企業のチャット内で広告を収益化できるように支援するものだ。目指すのは、マイクロソフトのチャットプラットフォームであれ、他社のチャットプラットフォームであれ、企業がチャット体験をカスタマイズできることにある。

Bingはすでに、AIチャットに広告を実装している。これまでのところ、広告量は少なめだが、「関連度は極めて高い」とマイクロソフトアドバタイジング(Microsoft Advertising)の企業担当バイスプレジデントを務めるカヤ・セインズベリー=カーター氏は話す。同氏は同社の180億ドル(約2兆3400億円)におよぶ広告ビジネスの管理責任を担っている。Bingが現在、手始めに力を入れているカテゴリーには、旅行、不動産、小売り、医療、テクノロジー、自動車、通信など、消費者の関心事として見られているものが含まれる。

5月3日、セインズベリー=カーター氏はニューヨークで行われた記者会見で、「今後の広告量増加は、ビジネスの関連クエリ次第だ」と話した。「そのため、関連クエリが増えれば、というより、利用が増加すればクエリも増加すると弊社では考えているのだが、その関連クエリの増加で、広告掲載の機会が増えるだろうし、広告掲載増加につながるまでクエリが増加すれば、かなりおもしろいことになる」。

謎多きBingのチャットAPI

これまでのところ、Bingの新しいチャットAPIは詳細があまり明らかにされておらず、一部のマーケターの間では、マイクロソフトがこのタイミングで発表したのはGoogleのカンファレンスを出し抜こうとしたからではないかと憶測を呼んでいる。しかしながら、パブリッシャーも広告主も、疑問点は大いにあるとはいえ、チャット広告には収益増加の可能性を見出していると異口同音に話す。

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